「奇術探偵曾我佳城全集 秘の巻」泡坂妻夫
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20年の時を経て完結したという「奇術探偵曾我佳城全集」。秘の巻と戯の巻に分かれていて、こちらは1冊目の秘の巻。11の短編が収められていて、美貌の女性奇術師・曾我佳城が謎解きに活躍します。
決して派手ではないものの、泡坂さんの奇術に対する思いが伝わってくるような短編集ですね。舞台を見に来ていた少年に曾我佳城が語った言葉にはぐっときちゃいました。奇術師の技量を試すような行動によって、その奇術師がせっかく用意してきた楽しい奇術を観れなくなるかもしれない。その場をより楽しむために、奇術師に協力して雰囲気を盛り上げるのが一番。そんな意味合いの言葉。これは奇術の舞台だけでなく、エンターテイメントの舞台全般に言えることなんだろうな。
奇術や事件のトリックも楽しみましたが、一番好きなのは一作目の「空中朝顔」。曾我佳城はほとんど出てこないんですけどね。この朝顔の情景がなんとも綺麗でいいなあ。あとはやっぱり曾我佳城、謎の多い彼女自身のことが気になります。(講談社文庫)
+既読の泡坂妻夫作品の感想+
「11枚のとらんぷ」泡坂妻夫
「奇術探偵曾我佳城全集 秘の巻」泡坂妻夫
「奇術探偵曾我佳城全集 戯の巻」泡坂妻夫
(Livreに亜愛一郎シリーズ、ヨギ・ガンジーシリーズ、「乱れからくり」「煙の殺意」「毒薬の輪舞」の感想があります)
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