「残花亭日暦」田辺聖子

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お久しぶりの田辺聖子さん。以前は大好きでよく読んでたのに、気がついたらいつの間にか、あまり手に取らなくなってました。もう、何を読んだのかも良く分からなくなってるんですけど、その中でも特に「私的生活」「苺をつぶしながら」「日毎の美女」は大好きで、表紙が擦り切れるぐらい読んでたんですよねー。独特のほんわりした大阪弁も大好きで。
この本は、田辺聖子さん初の日記。「これ、なかなか良かったよ」とポンと渡されたので、最初はそれしか知らなかったんです。前半は、仕事のことと家族のことが中心。執筆に対談に講演会に文学賞の選考員にと、言わば分刻みのスケジュールをこなしてらっしゃる田辺さんですが、ご主人は車椅子生活だし、お母様も100歳近いから大変そう。でも常に前向きだし、楽しいこと明るいことを大切にしているのが、田辺さんらしくって素敵。で、田辺さんが小説を書き続けているのは、好きなタイプの男性や女性を書きたいからだというクダリで、「おお、なるほど?」と、好きな登場人物たちを思い出してみたり。
後半は、なんとご主人の介護日記でした。わー、吸入とか吸引とか、懐かしい言葉。という私も、そういえば、ほんの数年前は介護に明け暮れてたのでした... や、別に1人でやってたわけじゃないし、仕事もフルでしてたので、明け暮れてたわけではないんですけど(笑)、なんか遠い昔のことみたい。でもこの雰囲気はすごく分かります。周囲の人たちに助けられながら、時には飲みにも行きながら、仕事量を減らしたりすることもなく頑張ってらっしゃる田辺さん。きっとここで「せめてもうちょっと仕事量を減らせば...」と感じる方もいるんじゃないかと思うんですが... でも本人の体力さえもつのなら、この方が絶対いいよ。(と思う)
この本のはじめに、日記というのは、楽しいことはほんの2?3行しか書かないのに、楽しくないことを書く時は熱が入るものだ、というような趣旨のことが書かれていて、なるほどそんなものかもしれないなあ、とちょっと可笑しかったです。楽しい時も悲しい時も、田辺聖子さんはあくまでも田辺聖子さん。この日記から見えてくる姿は、私の思い描いていた田辺聖子さんの姿とぴったり重なってくれて、なんだか嬉しかったな。(角川書店)


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