「シブミ」上下 トレヴェニアン

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シブミとは、「渋み」のこと。父はドイツ人で母はロシア貴族、しかし日本人の心を持つという暗殺者が登場。このシブミという言葉がちょっと微妙なんですけど、でも「侘び寂び」みたいな直接的な言葉でない分、実は良かったのかも。西洋人が書いた「日本」にしては、驚くほど違和感がないです。トレヴェニアン自身が、主人公と同じように戦中戦後の日本に暮らしていたことがあるんじゃないかってぐらい。特に桜の花に対する情感なんて、とっても日本的なんですよー。
既読の「バスク、真夏の死」「夢果つる街」に比べて若干読みにくかったのですが、大きな流れ小さな流れ共に「おお!」という場面があり、最終的にはやっぱり面白かったです。ただちょっと残念だったのは、途中で出てくる「裸-殺」というワザについて詳細に書かれていないこと。でも危険な登山場面を描いたら、映画化の時に若く優秀な登山家が1人死亡(多分「アイガー・サンクション」ですね)、美術館から絵画を盗む話を描いたら、まさにその方法でミラノの美術館から絵が盗まれた(「ルー・サクション」かな?) ということもあったって、原注にありました。やっぱりそういう危険性って常にあるものなんですね。そういや、ドナルド・E・ウェストレイクの「ジミー・ザ・キッド」でも、誘拐ミステリを読んだ登場人物が、それをそのまま実行してみようなんて思っちゃう話だったもんなあ。実際やってみたくなる人って、思ってる以上に多いのかも。(ってか、1人でも真似したら大変なんだよね...(^^;)(ハヤカワ文庫NV)


+既読のトレヴェニアン作品の感想+
「夢果つる街」トレヴェニアン
「シブミ」上下 トレヴェニアン
「ワイオミングの惨劇」トレヴェニアン
Livreに「バスク、真夏の死」の感想があります)

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