「バイティング・ザ・サン」タニス・リー

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遥かな未来、砂漠の中にそびえる巨大ドームの中で、擬似型ロボット(アンドロイド)たちに守られ管理されながら、永遠の命を生きる人間たちの物語。そこでは人は決して本当の意味で死ぬことがなく、たとえ死んでも、すぐに次の身体が与えられます。しかもその都度、好みの性別や外見を選び放題。必要なことは全てロボットがやるため、人間は特にやるべきこともなく、ただ自分の快楽を追求するのみ。...そんな人工的楽園に嫌気がさした1人の少女が、自分を取り戻すために行動し始める... というそんな話です。日本では去年刊行されたんですが、元々は1970年半ばに書かれた作品なんですって。道理で、その頃の世情を反映してるような... って良く知らずに言ってますけど(笑)、ええと、ヒッピーとか、フラワー・チルドレンとか、そういうのですね。そんなイメージ。
で、この世界で凄いのは、死ぬことが許されていないことなんです。犯罪も病気も既に存在してないし、たとえ事故で死んでも自殺しても、強制的に生き返らされてしまうんです。それを逆手にとって、新しい身体を手に入れるために自殺する人間も後を絶たないほど。新しい身体になって30日待てばまた自由に変えられるっていうのに、その30日が待てないのね。で、特に何もすることがないから、みんなただ享楽的な生活を送るだけ。...でも、そんな世界に永遠に生き続けなくちゃいけないのって、逆に怖いのでは...。楽園という形をした、永遠の退屈かも。
巻頭に用語解説が載ってるほど、全然馴染みのない特殊な用語が沢山出てきて、最初は読むのが大変。話に入り込むまでが一苦労でした。タニス・リーらしさもなかなか感じられなかったですしね。でも読んでるうちにだんだんと~。予定調和ではあるんだけど、面白かったです。(産業編集センター)


+既読のタニス・リー作品の感想+
「闇の公子」タニス・リー
「死の王」タニス・リー
「タマスターラー」タニス・リー
「ドラゴン探索号の冒険」タニス・リー
「白馬の王子」タニス・リー
「惑乱の公子」タニス・リー
「熱夢の女王」上下 タニス・リー
「ゴルゴン 幻獣夜話」タニス・リー
「血のごとく赤く」タニス・リー
「バイティング・ザ・サン」タニス・リー
「鏡の森」タニス・リー
「黄金の魔獣」タニス・リー
「幻魔の虜囚」タニス・リー
「幻獣の書」「堕ちたる者の書」タニス・リー
「月と太陽の魔道師」タニス・リー
「冬物語」「闇の城」タニス・リー
「銀色の恋人」タニス・リー
「妖魔の戯れ」タニス・リー
留守中に読んだ本(18冊)(「ウルフタワー」の感想)
「影に歌えば」「死霊の都」タニス・リー
「パイレーティカ 女海賊アートの冒険」タニス・リー
「銀色の愛ふたたび」タニス・リー
「水底の仮面」「炎の聖少女」タニス・リー
「土の褥に眠る者」「復活のヴェヌス」タニス・リー
「悪魔の薔薇」タニス・リー

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