「インド夜想曲」アントニオ・タブッキ

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これは前回のたらいまわし企画「旅の文学」で、肩までまったり。のne_sanさんが紹介されていた本。「暑苦しい真夏の夜に読むのには、一押しの一冊です」「夏に向けて、「積読熟成」なさるなら、この春がチャンス!」とのことだったんですが、熟成を待ちきれずに、読んでしまいました。(笑) このアントニオ・タブッキというのは、現代イタリア文学を代表する鬼才の1人なのだそう。...と書いてるワタシは、名前を聞いたこともなかったのですが...(^^;
内容は、失踪した友人を探してインドの各地を旅する男の物語。でも手がかりがあまりに少なくて、主人公は細い糸を辿るように色々な場所を訪れて、様々な人に話を聞くことになります。場末の娼婦に「彼は病気だった」と聞けば病院を訪ね、そこにも何も手がかりがないと知ると、医者がふと名前を出したホテルに泊まりに行き... と、確実に足取りを辿っているわけじゃないんですが、細い糸を手繰り寄せるように訪ねまわる主人公。でもそうやって訪ね歩いているうちに、なんだかまるで合わせ鏡の中に入り込んでしまったような感覚なんです。...そして最後にその鏡に映ったものは...? (鏡というのは私が連想しただけで、作中には登場しません) インドを辿る旅でありながら、自分自身の内面の旅でもあるんですね。とても幻想的。ごく短い作品なんですけど、とても不思議な感覚で、これはクセになりそうです。もうちょっと何回か読み返してみようっと。
上のAmazonのリンクは単行本版。表紙の画像が出てこなかったのですが、もっとお手頃な新書版はコチラ。私が読んだのもそっちです。(白水uブックス)

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 散りばめられたいくつかのエピソード。それらを丁寧に紡ぐように、ある1つの物語が展開する、アントニオ・タブッキ著、須賀敦子訳『インド夜想曲』(白水uブックス)。... » Lire la suite

Commentaires(4)

四季さん、こんにちは♪
私も、前回のたら本でne_sanさんがご紹介されているのを見て、つい最近この本読みました!
これを読む前に以前に買って積んであったエッセイ『ガンジス河でバタフライ』(これもmoji茶さんが前回のたら本で紹介されてました♪)を読んだので、すっかりインドに行った気分になりました。
すごく幻想的で、でもインドの雰囲気が伝わってくる素敵な小説ですよね♪
クセになりそうと四季さんがおっしゃる気持ち分かります~。
今は届いたばかりの『一八八八切り裂きジャック』をじっくりと読んでるところです!

おお、みらくるさんも読まれましたか!
あ、「ガンジス河でバタフライ」もすごく楽しそうな本でしたよね。
あれも気になってるんですー。
だって、あの表紙! あのガンジス川でバタフライだなんて!!(笑)
2冊続けて読むと、ほんとインドに行った気分になりそうですね。
インド物は好きなので、そちらもまたぜひ読んでみたいです。
タブッキのインドは、ほんと幻想的ですねー。
短い作品だから、ぱっと読めばすぐ読みきってしまいそうなんですが、
ゆっくりゆっくり読みたくなりました。こういう世界、好きです♪

「一八八八切り裂きジャック」、届きましたか!じっくり楽しんで下さいね~。

四季さん、こんにちは。
先日、久しぶりにタブッキ作品を読みました!
私もクセになりそうです。須賀さんの訳も心地よくて好きですし。
ただ、あまりにも浸りすぎたのか、文字に流されてしまったのか、
以前読んだときとは自分の中での解釈が違ってしまいました。
四季さんの“合わせ鏡”というのは面白い例えですね。
幻想的な雰囲気が高まって、もっとこの物語を楽しめそうな気がします。

ましろさん、こんにちは。
ほんとクセになりそうですよね。須賀さんの文章も大好きです。
あ、ましろさんは、以前にもこの作品を読んでことがおありでしたか。
以前読んだ時と解釈が違ってくるというのは、すごく興味深いですね。
読むたびに違った面を見せてくれる作品っていいですよねえ。
私ももう少し時間を置いて、また読み返してみたいです。
最初読んだ時よりも、もう少し理解度が深まって楽しめそう。

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