「河童が覗いたニッポン」「河童が覗いた『仕事場』」妹尾河童

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「河童が覗いた」シリーズは、以前「ヨーロッパ」「インド」と「トイレまんだら」を読んでるんですが(「インド」と「トイレ」は特にオススメ)、この2冊は未読だったんです。前回のたらいまわし企画で、おかぼれもん。のpicoさんが、この「仕事場」も圧巻だと仰ってたので読んでみました。この際、「覗いた」シリーズを全部読んじゃおうということで、「ニッポン」も一緒に。
...って、たら本で紹介された本が続いてますね。(笑) いやね、この企画に参加し始めた頃は、積読本は沢山あるし図書館にも予約を入れまくってるしで、息が詰まりそうになってたんです。せっかく面白い企画に参加してるのに、紹介されてる本もなかなか読めないし。でも去年の暮れから集中的に積読本を消化して少し身軽になったのと、図書館の利用を控え気味にしているおかげで、最近ようやく紹介されている本に手を伸ばす余裕が出てきました。たら本だけでなく、掲示板などで教えて頂いた本ももちろん読みますよー。やっぱり自分の環境は自分で整えないとねっ。という当たり前のことに、今さらのように気付いた私です。(^^ゞ

「河童が覗いたニッポン」は、「覗いた」シリーズ2作目。「京都の地下鉄工事」や「皇居」、「裁判」、「刑務所」など14の「覗いた」が紹介されていきます。この中で一番興味深かったのは、「入墨と刺青」。ここでは刺青には「ほりもの」というルビがふられて、徹底して「入墨(いれずみ)」と区別されてるんです。それもそのはず、入墨(いれずみ)は昔から犯罪者が刑罰として肌に彫り込まれた刻印のこと。それに対して刺青(ほりもの)は、自らの意志で肌に彫り込んだ装飾的なもの。「いれずみ」という言葉は、「前科者」のイメージになっちゃうんですって。そういう区別があったんですね! 他の章もそれぞれに、河童さんならではの好奇心と視点が面白かったです。「集治監」「裁判(傍聴のすすめ)」や「刑務所」など、考えさせられる部分も結構あったし。
そして「河童が覗いた『仕事場』」は、井上ひさしさん、坂東玉三郎さん、辻村ジュサブローさん、岸田今日子さん、三宅一生さんなど49人の仕事場紹介。いや、これはほんと圧巻です。仕事場の描写を通して本人が見えてくるところがいいですねー。まあ、有名人の仕事場が面白いのは、ある意味分かりやすいんですけど、かつて妹尾河童さんの痔を手術した外科病院の手術室まで面白いというのが凄いです。特に印象が強かったのは、雲を専門に描く背景画のベテラン・島倉二千六さんとジャズ・ピアニストの山下洋輔さんの仕事場かな。や、でもほんと凄いんですよ、どれも。一見の価値アリです。
どちらの本も、相変わらずの緻密なイラストとぎっしり詰まった手書きの文字。ほんと読み応えがありましたー。

「河童が覗いたニッポン」は、新潮文庫の表紙が出ないので、講談社文庫の画像を使ってます。この2冊の表紙、基本は同じテイストなのに、随分と明度が違いますね。(新潮文庫・文春文庫)

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Commentaires(4)

四季さん、ざくざくとエントリーアップされてらしたんですね。
ずっと、留守にしてるものだとばかり・・・
油断してました。^^

私が印象に残っているのは、井上ひさしさんでした。
井上ひさしさんが、机にはってあった「座右の名」っていうんでしょうか?
確か・・・
「むずかしいことをやさしく。
 やさしいことをふかく。
 ふかいことをゆかいに。」
これが、すごく胸に響きました。
あとは、「一字一字苦しむがよい。集中心!」
とかあったのをみて、感動したおぼえがあります。
もちろん、河童さんの観察があったからこそひきだしたもの。
あとは、佐伯義勝さんのページも、穴があくほどみてます。
「カメラに食べさせる」という言葉が好きでした。
動物病院も、おもしろかったです。
鴻上尚史さんが、イギリスの大学で演技の勉強をするのに、動物の演技をする。ということをいってらっしゃったのを思いだしながら、楽しくよみました。
ああ、でも、坂東さんも、島倉二千六さんも山下洋輔さんも、みんなおもしろかったです。
ベッドサイドにおいて、気をやすめる為に、眺めていたりします。笑
少年Hで、河童さんが、大道芸のようなのぞき箱のこと書いてらして、
ああ、河童さんの原点はここにあるのかな?と思ったりしてました。
すごい人ですよね。

や、留守中は全然アップしてなかったんですよー。
全部家に帰ってきてから、怒涛のように書きました。(笑)
日付だけ調整しちゃってるので、ちょっとヤヤコシイですが…(^^ゞ

うん、井上ひさしさん「座右の銘」、あれはすごいですね。
ひらがなで書いてあるところも、また凄い。
でもって、井上ひさしさんの作品ってほんとその通りの作品ですよね。
私は文章といえば、サイトでの本の感想ぐらいしか書いてないですけど、
それでも以前、どんな文章で書くかちょっと迷ったことがあったので
その時のことをすごく思い出しちゃいました。
(出た結論はかなり似てるんですけど、でもその境地には全然至ってません…っ)
picoさんは普段から文章を書いてらっしゃるから、尚更ですよね、きっと。

それと「カメラに食べさせる」も、面白かったですね!
そういう気持ちで撮った写真というのは、
やっぱり普通に綺麗に撮ろうとしただけの写真とは
出来上がった時、人に訴えかける部分で全然違うんでしょうねー。
ほんと、無性に食べたくなる写真ってありますもんね。(笑)
上には島倉二千六さんと山下洋輔さんの名前を出しましたが
どの方の仕事場も、ほんとすっごく面白かったです!
河童さんは、本当にすごい人ですね。
私は河童さんのこともほとんど知らないままに「少年H」から入ったんですが
「覗いた」シリーズを全部読んだ今また読み返してみたら
その時とはまた全然違う読み方が出来そうな気もします(^^)。

覗いたシリーズのニッポンを偶然読んではまりました。今、インドを読んでいます。

アンテナをビンビン立てた生き方に共感!

好奇心が睡魔や食欲などに勝る、これが充実した人生の一つのモデルですね。

休人さん、はじめまして!
コメントありがとうございます。
覗いたシリーズ、いいですよねー。私も大好きなんです。
河童さんの好奇心が、見てて気持ちいいし!
ニッポン編の、皇居で不審人物と思われる所も面白かったですよね。(笑)

インド、どうですか?
私はこれを最初に読んで、すっかり圧倒されちゃいました。
あとトイレも捨てがたいです! ぜひぜひ。

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