「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」夢枕獏

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普段は左から1巻→4巻と並べるんですけど、今回は4巻→1巻と並んでいます。こうすると絵柄が繋がるんですねえ。(←表紙を並べるのが好きな人)
この作品は以前おかぼれもん。のpicoさんに面白いと教えて頂いて以来(確かたらいまわし企画の「秋の夜長は長編小説!」の時)読みたくて、その後moji茶図書館のmoji茶さんが読んでらっしゃるのを見て、やっぱり面白そうだとますます気になっていた作品。自主的に図書館自粛期間をやってたこともあって随分遅くなってしまったんですけど、とうとう読めました...!
いや、ほんと面白かったです。遣唐使として唐に渡り長安に入った空海が、妖異だの何だのから思いがけない出来事に巻き込まれていくという伝奇小説。このタイトルがまたいいですよね! 「沙門空海」が、「唐の国にて鬼と宴」をしちゃうんですよー。(そんな風に書いたら、せっかくのタイトルも台無しかしら) 読み始めこそ、空海と橘逸勢(たちばなのはやなり)の会話がまるで「陰陽師」の安倍晴明と源博雅のようだなあ~という感じだったんですが、でもこっちの2人は「陰陽師」の2人とはまたちょっと違うんですよね。空海にしても野心家だし、意外と計算高かったりしするところが面白い♪ それに物語のスケールの大きさも全然違うんです。...とは言っても、私は「陰陽師」も大好きなので、スケールが大きいからこっちの方が上とかそういう話じゃなくて、「陰陽師」とはまた違う魅力があるという意味なのですが!
空海もいいし、橘逸勢もいいし(でもその後のことを知ってるとちょっと切ない)、中国側の人たちも、既に歴史上の人物となってしまっている人たちもみんな良かった。でも確かにこれは空海が主人公なんだけど、空海の話でありながら、白居易の世界でもあるんですね。二重写しというか、空海の物語の奥底に「長恨歌」が伴奏のように響いてる感じというか... 途中までは「ワクワク」がメインで読んでいたのですが、終盤は一気に切なくなりました。切ない切ない切ない哀しい切ない。 
連載開始から17年、4回も掲載誌を変えながらついに完結したという作品。あとがきの1行目に「ああ、なんというど傑作を書いてしまったのだろう。」という夢枕獏さんの言葉がありますが、これも素直に頷けちゃいます。ほんと凄いです。いい作品を読みました。そのうち空海の日本編も書くつもりがあるとのことで、楽しみ。いずれ役小角の話も書くつもりがあるとのことで、これも楽しみ。夢枕獏作品、今度は16世紀のオスマントルコ帝国を舞台にしてるという「シナン」が読みたいんですよね。あと、李白と白居易もちゃんと読みたいな。...ああ本当に、読んでも読んでも読みたい本は尽きないのですねえ。(徳間書店)


+既読の夢枕獏作品の感想+
「陰陽師 龍笛の巻」夢枕獏
「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」夢枕獏
「陰陽師 鳳凰ノ巻」夢枕獏
「『陰陽師』読本 平安の闇に、ようこそ」夢枕獏
「シナン」上下 夢枕獏
(Livreに「猫弾きのオルオラネ」「羊の宇宙」「大帝の剣」「陰陽師-付喪神ノ巻」「陰陽師-生成姫」「陰陽師-鳳凰の巻」の感想があります)

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Commentaires(4)

え!
4冊を2日で読んじゃったんですか?
速~(@_@)

図書館の本棚の1マスを10日くらいで
読めるんじゃないの?(笑)

や、3日ですねー。
でもこの作品すごく改行が多いし、さくさく読めるんですよ。
気合を入れて頑張れば、もっと早かったかと!(笑)
もっと字がぎっしり詰まった本を読むと、普通に遅くなります。(^^ゞ

こんにちは!
日本篇も出そうなんですか?是非!是非出て欲しいです。

この作品はいっきに読まないと、続きが気になって何も手につきません。
私は逸勢が最後空海について帰りたいとベソをかいたところがたまらなく好きです・・・。
(;´Д`)ハァハァ・・
それにしても夢枕獏氏の知識量ってすごいですよね。尊敬します。

moji茶さん、こんにちは!
日本編ね、あとがきに書いてありましたよー。
本当に書いて下さるといいのですが…!
や、ご本人は書く気満々のようなんですけど、
「まだまだ書くものは山のようにあって、たぶん残りの一生
書き続けても全部は書き終わらないと思います」ですって…
それでも「棺桶に両足突っ込むまで書きます」とあるので
これからの活躍をますます期待したいです!

逸勢のあの場面、可愛かったですねー。
置いていかれるんじゃと思って、もう必死☆
そのくせ、いざ帰る段になると好きなこと言ってるし。(笑)

夢枕獏氏の知識量はほんと凄いですよね。
宇宙に関する問答などもすごく面白かったです!!

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