「雄飛の花嫁」「天の階」森崎朝香

Catégories: /

  [amazon] [amazon]
以前黎明の月~Daybreak moon~の凛未明さんに教えて頂いていた中華風ファンタジー。イラストを描かれたのが由羅カイリさんということもあり、彩雲国物語を彷彿とさせる雰囲気があると聞いていたのですが、確かにそうかも! いやー、これもなかなかしっかりとした作品ですね。面白かったです。特に教えて頂いた「雄飛の花嫁」。

まずその「雄飛の花嫁」は、綏国の公主として生まれながらも、母の身分が低かったために父王の崩御は身の置き場を失ってしまった珠枝(しゅし)が主人公。寵妃であった母も既に亡く、母を憎んでいた父王の正妃には事あるごとに辛くあたられる毎日。現在王となっている異母兄や、もう1人の公主である異母妹は優しいものの、人々が暗黙のうちに公主と認めているのは、愛らしい異母妹だけ。そんなある日、北方の新興国が攻め込んできて、和議のために珠枝はその蛮族の王に嫁ぐことに... という物語。
展開はごくごくオーソドックスなんですよ。継母にいじめられる「シンデレラ」パターンと、野獣かと思っていた男が実は白馬に乗った王子様という「美女と野獣」パターン。(大嘘) でもこれが読ませてくれるんですねえ。珠枝が嫁ぐ飛鷹という若い王様がまたかっこ良くて~。

そして「天の階」では、生まれる子生まれる子が女の子で、少し焦っていた王様が登場。仙人に相談すると、11年前の仲秋の満月の晩、星が流れた頃に生まれた女の子が将来跡継ぎとなる男子を産むとのこと。早速高官たちが11年前の8月15日の夜に生まれた女の子を探しに全国に散ります。見つけた数は全部で9人。そして7年後、その9人が後宮に入るべく王宮へ... という物語。
酒見賢一さんの「後宮小説」を思い出す設定ですね。「雄飛の花嫁」とは同じ世界の物語なんですけど、時代は何百年も流れているみたいです。こっちも面白かったんだけど... でもちょっと人数が多すぎたかな。9人の候補の中には全く触れられていない人もいて、せっかく9人いるんだったら9人全部ちゃんと描いて欲しかったし、9人全部描いてるわけじゃないのに1人1人の掘り下げ方は浅いしで、ちょっぴり欲求不満。きっと「最後に選ばれるのは誰?!」を盛り上げるためだったんでしょうけど、もっと少なくても良かったのに。それに話の中に2つの流れがあるんですが、その2つがあまりしっくりと馴染んでなかったような気が... ラストの展開に関してもアレレ。面白かったことは面白かったんですけど、残念なところも色々と目についちゃいました。

2作を比べると、「雄飛の花嫁」の方が断然上。でも「天の階」も基本的にいい感じだったし、今後が楽しみな作家さんですね。次の作品も、出たら読む気満々です♪ (講談社X文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「雄飛の花嫁」「天の階」森崎朝香
「翔佯の花嫁 片月放浪」森崎朝香
「鳳挙の花嫁」森崎朝香

| | commentaire(4) | trackback(2)

Trackbacks(2)

「雄飛の花嫁」「天の階」森崎朝香 へのトラックバック一覧:

URL TrackBack de cette note:

●あらすじ● 伝統ある綏(すい)国公主(王女)・珠枝は、和睦のため、勢力を広げてきた野蛮な異民族の王・飛鷹(ひよう)に正妃として差し出されることに。慕い続ける... » Lire la suite

架空の国を舞台にした中華ファンタジー。 「国のために異国へ嫁ぐ姫」という、よくある話ですが、キャラクターが魅力的だし(特に閃王・巴飛鷹!)、珠枝と閃王が様々な... » Lire la suite

Commentaires(4)

私も「雄飛の花嫁」の方が断然面白いと思いました。
「天の階」は四季さんがおっしゃってるように、アレレで終わってしまって残念!
由羅カイリさんのイラストに惹かれて買ったクチですが、その元は取ったかな(笑)。
それにしても、飛鷹は格好良かった。静蘭とは違った意味で惚れました。

NARUさんも読んでらっしゃいましたかー。
やっぱり「雄飛の花嫁」の方が断然面白いですよねっ。
由羅カイリさんのイラストもありますが、飛鷹もかっこよかったし!
普段の姿ももちろんいいんですけど、
時々混乱してたとことか、また愛嬌があって好き~♪
もうちょっとこの時代の話を読みたいです(^^)。

四季さん、こんにちは。
2冊とも読まれました~?(ネタバレできる!(笑))
飛鷹が出てくる1冊目の方が絶対にいいですよね(笑)。
もう、思わず
『あのぼんくら兄貴よりもこっちの方がお買い得じゃん!珠枝は、どこ見とんじゃい!』
って思わずツッコミ入れたくなってしまった(余計なお世話・・・(笑))。
でも、気に入っていただけたようで、紹介した甲斐がありましたv
この後の続刊もあればいいですね。
飛鷹と珠枝の、その後の二人が是非とも読みたいです~。

未明さん、こんにちは!
読みましたよ、読みました~。面白かったです(^^)。
やっぱり未明さんも1冊目の方がお好みでしたか♪
そうですよね、こっちの方が面白かったですよね~。
大体あのぼんくら兄貴、イラストからしてぼんくらそうで(笑)
ああいう軟弱男が珠枝に合うはずがない!って感じでした。
でもそういうのに限って惹かれたりするんですね。
(「風と共に去りぬ」のスカーレットがアシュレイに惹かれるように…って違う? 笑)
飛鷹と珠枝のその後のお話、読みたいですね!
ぜひぜひ書いていただきたいものですわ~。

コメントする(要JavaScript)

Note


MAIL FORMBBS

購読する ATOM


Powerd by MovableType4.24-ja
Copyright 2004-2011 四季. All rights reserved.