「小説以外」恩田陸

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新作が出たら必ず読みたいと思ってる作家さんは何人かいますが、恩田さんもその1人。でも去年の後半から半年ほど図書館自粛生活をしていたせいで、新作を全然読めてなかったんですよね。うっかりしてる間に、加納朋子さんも近藤史恵さんも、西澤保彦さんも東野圭吾さんもはやみねかおるさんも、クラフト・エヴィング商會さんも新作が出てるじゃないですかーっ。恩田さんなんて先日出たばかりの「酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記」はもちろん、「小説以外」も「ユージニア」もまだ読んでないんですよぅ! 多作の作家さんは、次から次へと読めるので幸せなんですが、一度中断すると追いかけるのが大変。(でも柴田よしきさんはさらに上手で、「ワーキングガール・ウォーズ」「窓際の死神」「夜夢」「シーセッド・ヒーセッド」の4冊!)
ということで、まずは「小説以外」です。恩田さん初のエッセイ集。エッセイは苦手とのことですが、デビュー15年ともなると結構沢山あるものなんですねえ。でも1つずつが短いし、何といっても面白いのです! もうさくさく読めちゃいます。この中で一番面白かったのは、OLと作家の二足のわらじを履いてた頃のエピソード。(「二重生活」の章をぜひ読んでみて!) そして驚いたのは、恩田さんが未だに自分が小説家であるという実感を持っていないということ。今も最大の娯楽は読書で、面白い本を読むたびに「いいなあ、私も作家になりたいなあ」って思ってしまうのだそうです。あれだけ作品を出してるのに!(笑) そんな風に小説家になれるって本当に幸せなことですねー。そしてデビュー作「六番目の小夜子」を書くきっかけとなったのが酒見賢一さんの「後宮小説」だったというのも、ちょっとびっくりでした。

本に関する話題もとても面白かったんですが(読みたい本がまた増えてしまうー)、この中で私が一番反応したのは「ロマンチック・コメディの生きやすい世界を!」の章。映画は嫌いじゃないけど、あまり詳しくない私。最近またちょっとビデオやDVDを観るようになってきてるんですけど、ずーーーーっと何も観てない状態が続いてたんですよね。...そんな私でも白黒映画やカラーになりたての頃の映画にハマって集中的に見ていたことはあるんです。その時に大好きだったのが、ここで恩田さんが挙げてらっしゃる「或る夜の出来事」。(→の画像はカラーですけど、映画は白黒) 物語は典型的なボーイ・ミーツ・ガール物なんですが、とにかく粋でお洒落なんです。「ジェリコの壁」だとかヒッチハイクのシーンだとか、その後色んな映画で真似されて有名になったシーンも色々とあるし、クラーク・ゲーブルはそれほど好みじゃないんだけど、役柄にはぴったりだし、ヒロインのクローデット・コルベールがとにかく可愛いし♪ ...こうやって読んでいると、私もロマンチック・コメディが一番好きなのかもしれないなあ、なんて思ったりして。だから恩田さんの「ライオン・ハート」が大好きなのかもしれないなあ。
あ、でも恩田さんは「擦れ違いフェチ」だそうなんですけど、私は擦れ違いだけはあまり好きじゃないんです... 最悪なのがシェイクスピアの擦れ違い物の喜劇。ほどほどにしてくれれば大丈夫なんですけど、やっぱりあれはちょーっとやり過ぎなのでは...(^^;。(新潮社)

そして恩田さんですが、6月には「蒲公英草紙 常野物語」が発売なのですね。副題が「常野物語」ということは、これが「小説以外」の中のエッセイにも書かれていた「光の帝国」の続編なのでしょうか。(エッセイの中では、「エンド・ゲーム」になってたけど) 楽しみです!


+既読の恩田陸作品の感想+
「夏の名残りの薔薇」恩田陸
「小説以外」恩田陸
「ユージニア」恩田陸
「蒲公英草紙」「光の帝国」恩田陸
「酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記」恩田陸
「ネクロポリス」上下 恩田陸
「エンド・ゲーム」恩田陸
「チョコレートコスモス」恩田陸
「中庭の出来事」恩田陸
「朝日のようにさわやかに」恩田陸
「木洩れ日に泳ぐ魚」恩田陸
「いのちのパレード」恩田陸
「猫と針」恩田陸
Livreに、これ以前の全作品の感想があります)

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Commentaires(9)

四季さん、コメント&TBありがとうございました♪

私も『ユージニア』読みたいのですがまだ未読です。しかも『夜のピクニック』も(^^ゞ
でもこのエッセイすごく面白そうだったので、買っちゃいました♪

恩田さんがロマンチックコメディ映画がお好きだというのも何だか意外でした。
私も好きですよ、ロマンチックコメディ♪
でも、四季さんと一緒で擦れ違いは好きじゃないです~。だって、見てるとだんだんイライラして「キーッ」ってなっちゃうから(笑)

6月発売の「常野物語」欲しいです~、読みたいっ!
「光の帝国」本当に好きなんで、楽しみです。あぁ、単行本。。。予算あるかなぁ(;´Д`)

みらくるさん、こちらこそありがとうございます♪

「ユージニア」、評判いいですよね。早く読みたいですよー。
実は父が先日「ユージニア」を買ったので、順番が回ってくるのを待ってるんですが
これがなかなか… なんだかおあづけを食らった気分なんです。(^^ゞ
「夜のピクニック」はいいですよぉ! …特に何もなくて、ただ歩いてるだけなんですけどねー。(笑) 

恩田さん、意外な面が結構いっぱいありましたよね。
ロマンチック・コメディがお好きだというのも、「ドナウの旅人」も、五木寛之さんも!(笑)
あ、みらくるさんも擦れ違いは苦手なんですね。お仲間♪
そうそう、「キーッ」ってなっちゃいますよね。うんうん。

6月の「常野物語」楽しみですね!
もう続編はないんだろうなあーとほとんど諦めてたので、めちゃめちゃ嬉しいです♪

TBありがとうございました。
これ、とても面白かったです♪
恩田さんの本に対する思いがよく分かりました。
またこんなエッセイを書いてほしいです(o^-^o)

ゆこりんさん、こんにちは!
こちらこそ、どうもありがとうございます(^^)。
エッセイって当たり外れがあるけど、これはとても面白かったですね!
それに恩田さんって、すごく沢山本を読んでる方なんだなあってびっくりでした。
こんな濃いエッセイなら、私もいくらでも読みたいです♪

四季さん、こんばんは~。
この本読むと、読みたい本が増えて困りますね~。
そして、四季さんが書かれてる、
>6月には「蒲公英草紙 常野物語」が発売
>副題が「常野物語」ということは、「光の帝国」の続編なのでしょうか。
そうなのですかーーー!気になります!
たんぽぽ草子・・・う~なんて素敵な題名なんでしょう。(恩田さん、題名も素敵ですね。)
「光の帝国」の続篇というのも気になります。
あ~~、くらくらします。

「ユージニア」・・四季さんの感想を読ませてもらうの、楽しみにしてまーす。

「蒲公英草紙 常野物語」ですか~
楽しみです。
『光の帝国』を再読して予習しないといけないなぁ、と思ってます。

ワルツさん、こんにちは!
たら本でも、読みたい本がどんどん増えて収拾がつかなくなってるのに
これ以上、どうしたらいいのでしょうね?(嬉しい悲鳴)
でもほんと密度が濃くって、読み応えがある本でしたね! 連れて帰って良かったです♪

>「蒲公英草紙 常野物語」
これね、出版社の方に教えていただいちゃいました!
常野一族の明治時代のお話なのだそうです。
ということで、普通の続編というわけではないのですが、
でも明治時代というのは、また違った意味でワクワクしてしまいます~。
楽しみですね!

「ユージニア」… 私も読むのが楽しみでーす。


>EKKOさん
「光の帝国」は私にとっては初恩田作品で、ここからハマったので
とても思い入れがあるんです。
もう常野一族の話は読めないんだろうなあと思っていたのですごく嬉しくて~。
楽しみです!

こんばんは。
こちらがきっかけで、『小説以外』読んでみました。
この方は本当に本が好きで、
あくまで「一読者」であるからこそ小説を書けるんだな、
としみじみ感じました。

わたしもここから読みたい本リストが増えてしまいました^^;

KOROPPYさん、こんにちは!
ここがきっかけだなんて、それはすごく嬉しいです~。
ほんと、物凄く沢山本を読んでる方ですよね。
時には、えっ、恩田さんがこの本を? ってこともあったりして
そんなところもすごく楽しかったです。
一読者としての恩田さんがまた素敵ですよね。

紹介されてる本、どれをとっても面白そうで~。
読みたい本が際限なく増えて困っちゃいますね。(笑)

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