「月と太陽の魔道師」タニス・リー

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奴隷のデクテオンは残虐な主人から逃亡中、ふとした拍子に異世界へと紛れ込みます。しかしそれは偶然ではなく、あと1ヶ月で殺されることになっていた魔道師に、自分の身代わりとして呼び寄せられたのです...

日本に初めて紹介されたタニス・リーの作品。
デクテオンを呼び寄せたのは、彼とそっくりのザイスタアという男。このザイスタアは実は王様なんですけど、思いっきり「かかあ天下」(笑)な世界の女王の夫という身分なので、実質的な権力は全然ありません。それどころか女王は世界の破滅を防ぐために5年おきに若い男と結婚し直さなきゃいけないなんて決まりがあるので(凄いなー)、5年の結婚生活が終わり次第殺されてしまう運命。で、デクテオンを身代わりとして魔法で呼び寄せて、入れ替わっちゃうわけです。タニス・リー版「王子と乞食」ですね。
本家の「王子と乞食」は服装を入れ替えるだけなんですが、こっちは魔法で身体ごとを取り替えちゃうので、これが結構面白い逆転状況。無知な奴隷だったはずのデクテオンはザイスタアの身体と一緒にその頭脳を得て、いつの間にか字も読めるようになるし、魔術も習得しちゃう。逆にザイスタアは、何もかも上手くやれるはずだったのに、いつの間にか字も読めない状態に...。まあ、自分の身代わりで他人を死なせようなんて考える人なんで、いい気味なんですが!(笑)
最後も意外な展開だし、期待した以上に面白かったです。これは本国ではジュブナイルとして書かれたのだそうです。夜の描写の美しさなどタニス・リーらしさは十分ありつつ、でもあまり濃くないので、タニス・リー入門編としてもとても読みやすい本なのではないかと... と言いつつ既に絶版なのですが。(涙)(ハヤカワ文庫FT)


+既読のタニス・リー作品の感想+
「闇の公子」タニス・リー
「死の王」タニス・リー
「タマスターラー」タニス・リー
「ドラゴン探索号の冒険」タニス・リー
「白馬の王子」タニス・リー
「惑乱の公子」タニス・リー
「熱夢の女王」上下 タニス・リー
「ゴルゴン 幻獣夜話」タニス・リー
「血のごとく赤く」タニス・リー
「バイティング・ザ・サン」タニス・リー
「鏡の森」タニス・リー
「黄金の魔獣」タニス・リー
「幻魔の虜囚」タニス・リー
「幻獣の書」「堕ちたる者の書」タニス・リー
「月と太陽の魔道師」タニス・リー
「冬物語」「闇の城」タニス・リー
「銀色の恋人」タニス・リー
「妖魔の戯れ」タニス・リー
留守中に読んだ本(18冊)(「ウルフタワー」の感想)
「影に歌えば」「死霊の都」タニス・リー
「パイレーティカ 女海賊アートの冒険」タニス・リー
「銀色の愛ふたたび」タニス・リー
「水底の仮面」「炎の聖少女」タニス・リー
「土の褥に眠る者」「復活のヴェヌス」タニス・リー
「悪魔の薔薇」タニス・リー

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