「珍妃の井戸」浅田次郎

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これは「蒼穹の昴」(感想1感想2)の続編。というか後日談。2年前の義和団事件の混乱のさなかに、光緒帝の寵妃・珍妃が井戸に投げ込まれて殺されたという話から、英・独・露・日の高官らが調べ始めるという物語。4人は、ニューヨーク・タイムズ駐在員や、宦官の蘭琴、袁世凱、光緒帝の側室・瑾妃などに話を聞いていきます。でも一体どこからどこまでが本当の話なのやら、それぞれの話は見事に食い違って、色んな人に話を聞けば聞くほど糸はからまっていっちゃうんです。珍妃を殺したのは西太后だというのが、歴史上の通説らしいんですが、ここではそうではないらしく。
「蒼穹の昴」は面白いけどこっちはイマイチだとか、いややっぱりこっちもオモシロイとか、色んな情報があって一体どっちなんだろうと思ってたんですけど、これも結構面白かったです。こんな風に色んな証言を集めていく話って好きなんですよー。解説には芥川龍之介の「藪の中」が引き合いに出されてましたが、それこそ先日読んだばかりの「ユージニア」とかね。登場人物は「蒼穹の昴」とかなり共通してて、でも作風がまた全然違うっていうのも良かったような。歴史ミステリなんだなあと思いながら読んでいたんですが、結局光緒帝と珍妃の恋愛物だったような気がします。
でもでも、最後のあの話だけは全部本当なのかしら? 本当だったら、なぜ彼らはこんなことしたの?
...ちょっと良く分からなくなってしまって混乱中...(恩田さんのもやもやには対応できるんだけど、浅田次郎さんのもやもやにはなぜか対応できない私です(^^;) (講談社文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「蒼穹の昴」1・2 浅田次郎
「蒼穹の昴」3・4 浅田次郎
「珍妃の井戸」浅田次郎

+既読の浅田次郎作品の感想+
Livreにきんぴかシリーズ、「プリズン・ホテル」「天切松闇がたり」1の感想があります)

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紫禁城の後宮には、中華皇帝をいつでも殺すことのできる人間がおり、理由と、方法とが » Lire la suite

Commentaires(2)

浅田さんって、喰わず嫌いで、1冊も読んでいないのです。
装丁とかが、どうにも、演歌な香りがして・・
でも、皆さんの評判がよいようなので、読んでみようかと思うのです。
四季さんおすすめならば、どれがよいでしょうか?
ご指導いただけたら、嬉しいです。

あああ、演歌な香りって分かります!!!(爆)
私の場合は、喰わず嫌いまではいかないんですが、
泣かせる路線の作品は、なんとなく避けて通ってます。
「鉄道員」とか、きっと職人芸的に上手いんだろうなとは思うのですが…

他の方なら、きっと「蒼穹の昴」をオススメすると思いますが
私の場合は、何がオススメといえば、断然「プリズン・ホテル」です!!
これはもうほんと大好きなんですよー。
夏→秋→冬→春の4冊セットです。(春ではなく、夏から始まります)
ぜひぜひ読んでみて下さいませ~。

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