「聖母の部隊」酒見賢一

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「語り手の事情」に引き続きの酒見賢一さん。こちらは純粋なSF作品。「地下街」「ハルマゲドン・サマー」「聖母の部隊」「追跡した猫と家族の写真」の4編が収められています。
真面目なハードボイルドかと思いきや、まるでRPGみたいで可笑しかったり、ちょっと新井素子さんの「ひとめあなたに...」を思い出すような作品だったり、津原泰水さんの「綺譚集」に入っている「アルバトロス」のような雰囲気だったり(そうでもないかしら(^^;)、ほのぼのとしてたりと色々。私はSFにはあまり詳しくないし、読む前は「えっ、SF...?」なんて思ってたんですけど、なかなかバリエーションが豊かで、しかもレベルが高い短編集と言えそうです。

続けざまに中国物ではない酒見さんの作品を読んでみて感じたのは、もしかしたらこれまで酒見さんをすごく誤解してたのかもしれないということ。私の中では、だんだん正体不明の作家さんになってきちゃいました。(笑) 実は物凄く引き出しが多い方だったんですね。そして中国物の作品の中に、中国物だけに収まりきらない部分が色々とあるのには、それだけのルーツだあったんですね。...と、妙に納得。そして酒見さんの何が凄いって、どんな作品を書いても、どれもしっかり酒見さんだということ。確立されてるんですねえ。これは早いとこ、「ピュタゴラスの旅」も読んでみなくちゃいけないなあ。(この作品も、どう考えても中国物じゃないし)
ちなみに解説は恩田陸さん。そして「語り手の事情」は佐藤亜紀さんでした。豪華メンバーですねっ。酒見さんご自身のあとがきも凄いです。語ってます。(「語り手の事情」も・笑)(ハルキ文庫)


+既読の酒見賢一作品の感想+
「陋巷に在り」1・2 酒見賢一
「陋巷に在り」3・4 酒見賢一
「陋巷に在り」5・6 酒見賢一
「陋巷に在り」7・8 酒見賢一
「陋巷に在り」9・10 酒見賢一
「陋巷に在り」11・12 酒見賢一
「陋巷に在り」13 酒見賢一
「語り手の事情」酒見賢一
「聖母の部隊」酒見賢一
「ピュタゴラスの旅」酒見賢一
「泣き虫弱虫諸葛孔明」酒見賢一
「中国雑話 中国的思想」酒見賢一
Livreに「後宮小説」「墨攻」「童貞」「周公旦」の感想があります)

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Commentaires(2)

はじめまして。私は現在の作家の中で酒見賢一さんが一番好きなのです。
酒見さんは平井和正さんを心酔しているそうなので、なるほど、というか。
最新作「泣き虫弱虫諸葛孔明」が、とにかくもうすごいありさまなので(笑)、とりいそぎ「別冊文藝春秋」立ち読みされてみることをお薦めいたします。

まむずさん、はじめまして。
酒見さんがSFを書かれるとは、これを読むまで知りませんでしたが、
平井和正さんに心酔してらっしゃるのですかー。なるほど。
あ、「泣き虫弱虫諸葛孔明」って、ハードカバーで出てますよね。
あれって1冊で完結してると思い込んでたんですけど、別冊文藝春秋で連載中?!
実は1巻だったのでしょうか?
Amazonで4人が4人とも5つ星だったので、楽しみにしてる作品なのです。
完結してないとなると、完結するまで本格的に読むのはやめておきたい気分ですが
本屋に行けたら、ぜひ雑誌を探してみますね。ありがとうございます(^^)。

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