「リトル・バイ・リトル」島本理生

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あとがきによると、「明るい小説にしようと、最初から最後までそれだけを考えていた」という作品なのだそう。確かに不思議な明るさがある作品と言えそうです。主人公の橘ふみの家は母子家庭で母親は2度も離婚していますし、物語の冒頭で母親が勤める整骨院の院長が夜逃げしてしまって失業、酔っ払って帰って来る始末。ふみ自身、高校は卒業したものの、大学に行く学費なんてどこを押しても出てこない状態。しかも妹のユウちゃんは、小学校2年生の異父妹。...お世辞にも明るいとは言いがたい状況なんですが、それでもふみの家族も、ふみの習字の先生も、そんな時に出会った周やその姉も、ふわりと明るい空気をまとっているような印象なんですよね。まるで力んだりしてなくて、ごく自然体。しかも伸びやかで。
読み始めた時は、また母子家庭か!と思ったんですけど、単なる枠組みに過ぎないような気もしてきました。(でもそろそろ母子家庭はやめて欲しいな... ←次は父子家庭だったりして・笑) (講談社)


+既読の島本理生作品の感想+
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Commentaires(4)

お久しぶりです。マイベスに参加しようと読みはじめた島本さんですが、淡々とした中にぎゅっと切なくなるところがあったりして、気になる作家さんです。
確かにこれは母子家庭の話で、私も母子家庭の子だったんで、普段はへっちゃらで過ごしてるんだけど、でもほんのちょっとわだかまってる、そんな感じ、わかりました。実に自然なんで、作家さん本人も母子家庭だったんじゃないかな、と、勝手に思いました。

ざれこさん、お久しぶりです。TBありがとうございます。
島本さん、いいですよね。
最初は読まず嫌いだったんですが、「ナラタージュ」で、いきなりやられてしまいました。(^^ゞ

母子家庭、私も島本さんご自身がそうだったんじゃないかなって思ってたんですよ。
ざれこさんも、そう思われましたかー。ああ、やっぱり自然なんですね。
確かに経験がないと、ここま書けないかもしれないですね。

四季さん、こんにちは。
“また母子家庭か!”と、実は私も思ってました。
それで今まであまり自ら進んで読む気にはなれず…
でもこの作品を読み終えてみたら、他の作品にも興味がふつふつわいてきて、
読まず嫌いだったことに気づき始めております。
きっと、そんなふうに避けてきた作品がまだまだあるのかしら、とも。
読んでみないとわからないことって、あるんですね。

>ましろさん
ましろさんも思ってらしたんですね。>また母子家庭か!
多分、島本さんとしては、そこのところを書かずにいられないというか
内側からごく自然にそういう設定が出てきたんじゃないかと思うんですけど
でも読者側にしてみれば、それだけで結構色がついてしまいますよね。

でもほんと、実際に読んでみないと分からないものってありますよね。
これからも作品を追っていきたいなと思える作家さんです(^^)。

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