「黒笑小説」東野圭吾
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「怪笑小説」や「毒笑小説」に次ぐ、ブラックユーモア短編集。13編が収められています。
この中で目を引くのは、やっぱり4編の文壇物でしょうね。表紙の写真にも東野さんご自身が登場してるし、某文学賞に5度目のノミネートという作家・寒川は、どう考えても東野さんご自身がモデル。とは言っても、別に自虐的なギャグじゃなくて、周囲の「きっと東野は悔しがっているだろうな」という期待に応えてみたんだと私は思ってるんですが... どうなんでしょう。(笑) 作中に登場する唐傘ザンゲ氏の「虚無僧探偵ゾフィー」が読んでみたいな。勝手な想像としては、舞○王○郎作品がモデルなのかな、なんて思ってるんですが...?(笑)
そういう文壇物は独立させて1冊にして欲しかったような気はするんですけど、下ネタ物その他がミックスされて、「黒笑」が程よく緩和されているのかも。私が特に楽しんだのは「インポグラ」と「モテモテ・スプレー」なんですが、「シンデレラ白夜行」も面白かったな。突然の童話調に驚いたんですけど、このシンデレラこそが彼女なのですね~。(集英社)
これで東野作品は再びコンプリートのはずだったんですが、一昨日「容疑者Xの献身」が出ちゃいました。いやーん、なかなか追いつかない... じゃなくて、好きな作家さんの新作が次々に読めるなんて幸せ! 今度は早めに読めるよう頑張ろうっと。
+既読の東野圭吾作品の感想+
「ちゃれんじ?」東野圭吾
「さまよう刃」東野圭吾
「黒笑小説」東野圭吾
「容疑者Xの献身」東野圭吾
「さいえんす?」東野圭吾
「夢はトリノをかけめぐる」東野圭吾
「赤い指」東野圭吾
「たぶん最後の御挨拶」東野圭吾
(Livreに、これ以前の全作品の感想があります)
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カバーにはその本まで写真に載っていますよね。
うんうん読みたい(^.^)
芸が細かいですよね~。
分かる人には分かる大傑作、読んでみたいです!