「処刑宣告」ローレンス・ブロック

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マット・スカダーシリーズ13作目。このシリーズにもIT化の波が来ていて、マット・スカダーもTJという助手にしきりとパソコン導入を勧められてます。
今読むと、「まだパソコン使ってないの?」「やっぱりマット・スカダーも新しい物は苦手なのねー」って感じだったんですけど、でもよく考えてみると、この文庫が出たのは今年なんですけど、単行本で出たのって1996年なんですよね。1996年でパソコンがまだでも、それって全然遅くないんじゃ... てか、3作前の「獣たちの墓」で、ハッカー少年たちが大活躍するんですけど、この作品が日本に発表されたのが1993年。まだWindows3.1の時代じゃん!(日本語版でも、それほどタイムラグがないはず) それ以前の作品でも、警察のコンピューターで情報を調べてたような気がするし、実は結構時代を先取りしてる作品だったんですねー。今まではどちらかと言えばアナログなイメージを持ってたシリーズだけにびっくりです。だって、マット・スカダーは「足で稼ぐ」タイプの探偵なんですもん...。この作品でも、マット・スカダーがTJをポケベルで呼び出してるのが違和感だったんですが、1996年頃だとそっちの方が普通ですものね... ほんとびっくり。

でもこういう最先端技術を本に取り入れるのって難しいですね。いくら新しいこと書いても、出た時すぐに読まなかったらどんどん古くなっちゃうんですもん。最先端技術だけでなく、時事的な問題も。例えば、服部真澄さんの作品は、「龍の契り」と「鷲の驕り」しか読んでませんが、どちらもとても読み応えがあったし、出てすぐ読めばものすごーく旬な作品だったはずなのに、3~4年遅れて読んだ私にとってはちょっぴりツラかったんですよね。(「龍の契り」は、香港返還の直前に読みたかった!) でも井上夢人さんの、コンピューターウィルスを扱った「パワー・オフ」は、1996年に出た作品で読んだのが2002年。まだフロッピーディスクしかないような時代の話なのに、全然古く感じなかったんです。川端裕人さんの、クラッカー集団のサイバーテロの話「The S.O.U.P.」も夢中になって読んだし、他にも全然古く感じなかった作品は思い出せば色々とあるはず。
一体どこにその差があるのかしら?

...と思いつつ。
別にこの作品が古臭く感じられたという話じゃないんですけどね。この作品の中では、そういう電子機器はあくまでもメインじゃないし。でもそろそろポケベルの代わりに携帯電話が登場して、パソコンが活躍する頃かもしれないなー。(二見文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「過去からの弔鐘」「冬を怖れた女」「一ドル銀貨の遺言」「暗闇にひと突き」「八百万の死にざま」「聖なる酒場の挽歌」「慈悲深い死」「墓場への切符」「倒錯の舞踏」「獣たちの墓」「死者との誓い」......ブログには感想がないので、よろしければLivreへどうぞ
「死者の長い列」ローレンス・ブロック
「処刑宣告」ローレンス・ブロック

+既読のローレンス・ブロック作品の感想+
「殺しのリスト」ローレンス・ブロック
「砕かれた街」上下 ローレンス・ブロック
Livreに「泥棒は野球カードを集める」「殺し屋」の感想があります)

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Commentaires(4)

 あー ありますねそのテのタイムラグ。
 今、森氏(掲示板で語られてる人です)の作品をちまちま再読しているところですけども、Macだけでなく、
登場人物の研究の内容なんかも少しずつずれていくんだろうなーと思ってみたり。
 
 ちなみにご本人さんですが、あえて言うなら研究や小説の書き方について話してるときは犀川さん(すごいかったるそう…笑)、
趣味の鉄道模型について語るときは喜多さんですね。見た目はこけしっぽい(失礼)ですけど。おかっぱだし…。
半期だけ彼の講義を取り、見事に挫折しましたです^^;

確か萌絵の部屋にあるMacが、相当古いタイプのヤツですよね。
そんな風に最初からズレてると、逆にいいんじゃないかと思ったりするんですが~。
研究内容もきっとだんだんズレてくるんでしょうね。難しいなあ。

わ、睡さんは那古野大学のご出身でしたか!
鉄道模型の話をしてるときは喜多さんって、なんだかすごく分かる気が!(笑)
そうそう、おかっぱなんですよね。最初びっくりしましたよ。
講義、挫折ですか。あまり面白くなかったのでしょうか。
「臨機応答」辺りが、授業の雰囲気に近いのかなと思ったりするのですが。

 あ、いえ那古野大出身ではないのです。ばりばりの文系のくせに、卒論のために半期だけ出張したんです。
ひとり関口くん化してました。「うう…」とか言って(笑)
 講義は「臨機応答」そのまんまです^^;。
先生の講義はテストもレポートもありません。ありませんが、例の質問カードの時間は緊張感溢れまくってました。
あんまりアホなこと書くと「フッ」とハナで笑われます(うえーん)。せめて笑ってくれ…。

へええ、卒論のために半期だけ出張というのもあるんですね。
普段文系なのに、いきなり理系の授業というのはキツそうだ…
関口くん化してしまう人が多そう。(ということは、森さんが京極堂?! 笑)

ハナで笑われるのは怖いですね。
でも「臨機応答」を読んでると、かなりの人がハナで笑われてそうですし…
質問カードに全精力を注ぐ人もかなりいそうですね。
真面目に答えてもらうか、それともウケ狙いで行くかが問題だー。(笑)

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