「水晶 他三篇 石さまざま」シュティフター

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本が好き!お気軽読書日記のもろりんさんに教えて頂いた本。本当はもっと早く読むつもりだったのですが、最初に読もうとした時はあまり話に乗れなかったので、一旦やめてそのまま熟成させてたんですよね。で、15回目のたらいまわし「私の夏の1冊!!」で、sein の nyu さんが同じくシュティフターの「晩夏」を挙げてらして(記事はコチラ)、そろそろまた読んでみようと思ったのでした... ってそれから既に1ヶ月は経ってるんですが(^^;。
なんとなく、身辺を綺麗に片付けてから、手を洗って正座をして取り掛かりたくなるようなイメージ... と思っていたら、nyuさんも「気分的精神的に落ち着いたときでないと入り込めません」と仰ってて、ああやっぱりそういう本なんだと納得。今回はちゃんと1人静かに読める環境を整えて臨んでみました。(笑) まあ、元々本を読むなら静かなところがいいんですけどね。以前は音楽をかけながら本読むこともあったはずなんですが、今はそういうのは全然ダメ。音がしても、例えば電車の中なら全部いっしょくたの「ざわめき」になっちゃうので大丈夫なんですが、今度は集中しすぎて乗り過ごしてしまったり... というのはともかく。

ここには「水晶」「みかげ石」「石灰石」「石乳」の4編が収められているんですが、どれも田舎の小さな村の人々のごく日常的な話を丁寧に掬い取って物語にしたという感じの物語。シュティフターは19世紀の作家なんですが、元々は画家なのだそうで、自然の描写が本当に美しくて驚きました。特に表題作の水晶。

しかしほら穴の内側は、一面に青かった。この世のどこにもないほどに。それは青空よりもはるかにふかく、はるかに美しい青さであった。いわば紺青の空色に染めたガラスを透してそとの光がさしこんでくるような青さであった。

これは幼い兄妹が雪山で道に迷って入り込んだ洞窟の描写。2人は結局、あまりの青さに恐ろしくなって逃げ出してしまうのですが、これこそが「水晶」なんですね。あと、岩屋の中から見上げる夜空も綺麗だったなあ。「石灰石」の、雨上がりの石灰の微妙な色合いもとても綺麗だったし... とは言え、もちろん綺麗なだけじゃなくて、芯の強さのようなものも感じられました。恐ろしい疫病も激しい嵐も厳しい雪山も自然の一部で、人間はそんな自然と共存しているんですね。シュティフター、他の作品もぜひ読んでみたくなりました。「晩夏」にも惹かれるんだけど、「これを読み通した者にはポーランドの王冠を与えよう」とも言われた作品だとか... (それだけ盛り上がりに欠けるという意味みたいです) nyuさんは、全く単調に感じなかったと仰ってますが。まずは「森の小道・二人の姉妹」にしてみようかな。(岩波文庫)


+既読のシュティフター作品の感想+
「水晶 他三篇 石さまざま」シュティフター
「森の小道・二人の姉妹」シュティフター
「晩夏」上下 シュティフター
「ナレンブルク 運命に弄ばれた人々の城」A.シュティフター
「石さまざま」上下 アーダルベルト・シュティフター
「森ゆく人」アーダルベルト・シュティフター
「書き込みのある樅の木」アーダルベルト・シュティフター

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