「かたみ歌」朱川湊人

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朱川さんの作品を読むのは1年半ぶり。これは昭和30年代~40年代の東京の下町を舞台にした、ノスタルジックな連作短編集。連作短編集とは言っても主人公は変わるし、時系列的にも少しずつずれているので、アカシア商店街という場所を舞台にした7つの情景って感じですけどね。それぞれの短編に少しずつ繋がりがあって、徐々に町全体の姿が見えてくるんです。
それぞれの短編の中で不思議な出来事も起きて、ファンタジーというよりもホラー寄りなんですが、でも怖さとか妖しさはほとんどなくて、むしろしみじみと切なかったり、やるせなかったり。この中では、胸きゅんの「栞の恋」や、お互いを思いやる兄と弟のやるせない「夏の落とし文」が良かったな。そして最後の「枯葉の天使」で、色んなことが綺麗に繋がっていくというのが好み。やっぱり連作短編集はこうでなくちゃ。
そして「かたみ歌」というタイトル通り、それぞれの短編の背景では、それぞれの時代を代表するようなヒット曲(多分)が流れてます。やっぱりこれは若い読者よりも40~50代の読者、この時代を直に知っている人の方が楽しめるんでしょうね。という私は、知ってたり知らなかったり... ザ・タイガースのサリーってどんな人だろうと検索してみたら、なんと岸部一徳さんのことだったんですね! 若い頃どんな感じだったのか、写真が見たくて色々検索しちゃったわ。(笑) (新潮社)


+既読の朱川湊人作品の感想+
「かたみ歌」朱川湊人
「さよならの空」朱川湊人
「花まんま」朱川湊人
Livreに「都市伝説セピア」「白い部屋で月の歌を」の感想があります)

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Commentaires(6)

懐かしく、そして怖くせつなく・・・・。
とてもいい作品でした。
>ザ・タイガースのサリーってどんな人だろうと検索してみたら、なんと岸部一徳さんのことだったんですね!
この1行、年齢の差を感じました(^^;
私はザ・タイガースのファンだったんです。
彼らが活躍した時期、リアルタイムで応援していました。

ゆこりんさん、こんにちは。
わあ、ゆこりんさんはザ・タイガースのファンでしたか!
ザ・タイガース、リアルタイムで見てみたかったです~。
かっこよかったんでしょうね。

ノスタルジックな雰囲気の素敵な作品でしたね。
「アカシアの雨がやむとき」の曲も知らないので、
今度聴いてみたいです(^^)。

こんばんは。はじめまして。
よしと申します。
この作品は、本当に懐かしい曲のオンパレード。いきなり「シクラメンのかほり」ではまっちゃいました。

これからもよろしければ

よしさん、はじめまして! TB&コメントありがとうございます。
もしかしたら、曲を知ってるかどうかで評価が分かれるかもしれないですね。
この作品のノスタルジーは、やはり曲を知ってた方がしみじみと感じられそうです。

「アカシアの雨がやむとき」を歌っていたのは
西田佐知子さんです。
字、間違ってないかな?(^^;
いまは関口宏さんの奥様です(*^▽^*)
この曲も流行りました♪

西田佐知子さん、名前だけは聞いたことが…!
今度探してみます。ありがとうございますー。

息子さんの関口知宏って、名前を1文字ずつ取ってるんですね。(笑)
芸能人同士の結婚で、長く幸せにしてらっしゃるカップルがいると
なんだかほっとします。(^^ゞ

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