「漆黒泉」森福都

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8歳の時に会って一目惚れした許婚が数ヵ月後に死亡。そして9年後、17歳になった芳娥は許婚の死は殺人だったことを知ることになり、犯人を探し始めます。許婚は当時の宋の宰相・王安石の長男で、当世きっての秀才と名高かった人物。王安石の推進する「新法」にも大きく貢献していました。犯人は「新法」瓦解をたくらむ、旧法派の大物・司馬公と思われるのですが...。

森福都さんの新作。森福さんお得意の中国を舞台にしたミステリです。(嬉)
王安石や司馬公は実在の人物だし、新法派・旧法派の争いも本当にあったんですね。宋代の神宗~哲宗皇帝の時代が舞台。
中国冒険活劇... ってほどではないんですが、剣戟場面もありますし、芳娥自身がかなり長身の男装の麗人なので、司馬公に近づくために大人気女優・月英の助けを借りて偽劇団を作ってみたり、その後の逃亡劇や幻の漆黒泉探し、そこに隣国・西夏の存在や幻の武器開発も絡んできて、なかなか盛りだくさんな華やかさとなってます。芳娥の許婚を殺した真犯人は本当に司馬公なのか、それとも... と、みんなが疑心暗鬼になってくるのも楽しかったし。これで許婚の若い頃にそっくりという少游がもうちょっと活躍してくれれば、もっと良かったんですけどねえ。
でも実は犯人が誰かとか黒幕が誰かとかそういうのよりも、漆黒泉の正体にびっくりでした、私。そ、そういうことだったのか...!
いえ、これは別に秘密でもなんでもなくて、物語の前半で分かっちゃうんですけどね。なるほどねえ...。(文藝春秋)


+既読の森福都作品の感想+
「琥珀枕」森福都
「漆黒泉」森福都
「狐弟子」森福都
「楽昌珠」森福都
「肉屏風の密室」森福都
Livreに、これ以前の全作品の感想があります)

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  高姑娘になるであろう、と予言された商家の娘・芳娥は、 許嫁の遺志を継ぐため刺客となる決意をする。 そこへ仲間たちが加わるが、その思惑は様々で…。   前半... » Lire la suite

Commentaires(2)

三連休にようやく「漆黒泉」を読むことができました!
やや設定を盛り込みすぎなのか、最初のワクワクが持続しないでこぢんまりとまとまってしまうようでやや残念だったのですが、爽やかに物語が閉じるので読後感は良かったです。
少游そっくりさんなのに陰が薄めでしたね…。

PNUさんも読まれたんですね♪
そうそう、少游そっくりさんの使い方がちょっと惜しかったですよね。
もう少し活躍してくれるんじゃないかと期待してたんですが…
森福さん、大好きだし、この作品も悪くなかったんですけど
「双子幻綺行」を超える作品がなかなか出てこなくてちょっぴり淋しいです。

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