「猫だましい」「ファンタジーを読む」河合隼雄

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昨日に引き続き、ファンタジー系のブックガイドとなるような本です。今回は、臨床心理学者だった河合隼雄さんの著書。

「猫だましい」は、「トマシーナ」(感想)の解説が河合隼雄さんだったことから知った本。猫だましいとは、猫「たましい」と「だまし」を掛けたタイトルとのこと。本当はこの「猫だましい」の方が本命で、「長靴をはいた猫」、「空飛び猫」、「100万回生きたねこ」、「こねこのぴっち」、「トマシーナ」、「猫と庄造と二人のおんな」、その他モロモロ昔話に登場する猫の話から「綿の国星」まで、古今東西の猫の話が登場して、きっとすごく楽しめるだろうと思ってたんですけど... うーん、「ファンタジーを読む」を先に読んだせいか、少し霞んでしまいました。「ファンタジーを読む」の方が、1つ1つの作品に対する掘り下げが丁寧で、「そうだったのか!」が色々とあって面白かったです。

その「ファンタジーを読む」は、お馴染みのファンタジーの名作13冊に、心理療法家としての観点から新たな解釈が加えられたもの。13冊中、私の既読は9冊。あらすじが丁寧に紹介されているので、未読でも全く困らないんですが... やや丁寧すぎるきらいもあるので、やっぱり実際に自分で読んでからの方がいいかも。未読の4冊には、近々読もうと思っていた「七つの人形の恋物語」(ギャリコ)も入っていて、それを読んでからにすれば良かった... とちょっぴり後悔しました。
でも知ってる作品については、「そうか、そうだったのか」がいっぱい。特に「マリアンヌの夢」と「人形の家」、「ゲド戦記」には、納得できる部分が色々とあって良かったです。そして「北風のうしろの国」(マクドナルド)のところで出てきた、「ファンタジーが深くなる、あるいは、無意識界への下降が深くなると、それはきわめて死と近接したものとなる」という言葉にも、なるほど!でした。
でもリンドグレーンの「はるかな国の兄弟」については、もう少し書いて欲しかったかな...。これは私も子供の頃読んで、挿絵は綺麗だし物語は幻想的だし、大好きな作品だったんですが、子供心に色々な「不思議」が残ってしまっていたんですよね。この本では、その「不思議」は解消されず仕舞いのまま。(いつかこの「不思議」が解消される日は来るのかしら?)

そしてこの「ファンタジーを読む」と対になるような、「子どもの本を読む」という本もあったんですね。知らなかった。こちらもぜひ読んでみたいです。(新潮文庫・講談社プラスアルファ文庫)


+既読の河合隼雄作品の感想+
「猫だましい」「ファンタジーを読む」河合隼雄
「子どもの本を読む」河合隼雄

 
「ファンタジーを読む」で紹介されているのは、以下13冊。既読は*マークをつけた9冊。「七つの人形の恋物語」も近々読みますが、カニグズバーグの「エリコの丘から」も、ぜひ読みたい作品です。(ということで、自分用の覚書です)
  「マリアンヌの夢」(ストー)*
  「人形の家」(ゴッデン)*
  「はるかな国の兄弟」(リンドグレーン)*
  「七つの人形の恋物語」(ギャリコ)
  「エリコの丘から」(カニグズバーグ)
  「トムは真夜中の庭で」(ピアス)*
  「床下の小人たち」(ノートン)*
  「足音がやってくる」(マーヒー)
  「北風のうしろの国」(マクドナルド)*
  「犬のバルボッシュ」(ボスコ)
  「影との戦い ゲド戦記I」(ル=グイン)*
  「こわれた腕輪 ゲド戦記II」(ル=グイン)*
  「さいはての島 ゲド戦記III」(ル=グイン)*

*追記  その後「七つの人形の恋物語」を読みました。良かったです~。

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