「容疑者Xの献身」東野圭吾

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5年前に離婚した夫にしつこくつきまとわれ、思わず殺してしまった花岡靖子。その時靖子に声をかけたのは、アパートの隣室に住む高校の数学教師・石神でした。石神は自分に任せておけば全てが上手く行くというのですが...。

「探偵ガリレオ」「予知夢」に引き続き、湯川学と草薙刑事の登場する作品。でもこれって単純にシリーズ物と言ってしまっていいのでしょうか! これまでの2作品は湯川の物理の知識を生かした、いわば理科の実験を見てるような楽しさのある連作短編集だったんですけど、この作品は雰囲気がまた全然違うんです。本格ミステリでありながら、純愛小説。
アリバイは完璧なのに、靖子を疑い続ける警察。そして警察の先手を打って着実にコトを進める石神。実はこの石神、かつては50年か100年に1人の逸材とも言われた数学の天才で、湯川学とは、帝都大学の同期だったんですねー。まず、この2人の頭脳対決が見もの。コトの真相には、びっくり。でもそういうミステリ的部分よりも、石神の純愛の方が印象的でした。客観的に見て、靖子は石神がそこまで惚れこむほどの女性とは思えなかったんですが、でも石神にとって、そんなことはどうでも良かったんでしょうね。彼のダルマのような体つきと無表情な顔の奥に隠された深い感情... 最後の慟哭は切なかったです。(文藝春秋)


+シリーズ既刊の感想+
「探偵ガリレオ」「予知夢」......ブログには感想がないので、よろしければLivreへどうぞ
「容疑者Xの献身」東野圭吾

+既読の東野圭吾作品の感想+
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Livreに、これ以前の全作品の感想があります)

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Commentaires(12)

( ^-^)ノ(* ^-^)ノこんばんわぁ♪
ラストの真相には驚かされました。
それとやはり一途な愛情にはホロリとしました。
最初から最後まで飽きずに読んだ作品です。
面白かった~♪(o^∇^o)

ゆこりんさん、こんにちはー。
最近の東野作品はかなり重苦しい方向へと進んでましたけど
これは、そのほんの少し前の雰囲気に戻ってるような気がしません?
この頃合が丁度いいなあ、なんて思いながら読んでました。
ほんとびっくりさせてくれるし、ほろりともさせてくれるし
いい作品でしたね♪

こんにちは。
ひさびさに、トリックでびっくりさせてもらいました。
さすが、東野さんですねー。

ほんと、「さすが」と言うのに相応しい作品でしたね。
先日発売になった、今年度の「本格ミステリベスト10」でも堂々の1位で
やっぱりなあーって感じでした。

悪い人が誰も出てこない。
いるとすれば被害者1人だけ。
なのに起きてしまう悲劇。

キリコさん、はじめまして。
本当に悪い人が全然いないくて、だからこそ切ないですね。

わ~い!
古う記事にコメント、すみません。
バラの表紙がきになっていて、直木賞もおとりになったことだし!と思い、やっと読みました。

確かに!石神さんが、靖子にそこまで惚れる理由ってわからないですよね。
次回は、湯川教授が女性に翻弄されるという構想をねってらっしゃるようですよ。
東野氏が、どこまで女性を描けるか?楽しみです。

いえいえ、古い記事にもコメント・TB大歓迎ですよ~。
古いと言っても、刊行されて1年も経ってない本のことですしね♪
それよりも、記事を探して下さってありがとうございます(^^)。
直木賞って、普段は結構どうでもいいと思ってるんですけど(笑)
東野さんが受賞されたことだけは、ものすご~~く嬉しくて!
「白夜行」でなかったのだけが残念なんですけど(笑)、でも良かったです~。

靖子って、そんなに魅力的じゃないですよね。あとひと言説得力が欲しかった気もします…。
でもそういう普通の女性だったっていうのが、また良いところなのかな~とも思ったり。
ファム・ファタールに描かれちゃうと、話が変わっちゃいますしね。(笑)
えっ、今度は湯川さんが女性に翻弄されるんですか!(驚)
それは知能的に? そしてラブストーリーなのかしら!
ラブストーリーといえば、そういえば「眠りの森」が好きだったんですよね。
東野さんの作品の登場人物って、いつの頃からか人間というより駒のようになってしまったけど
あの頃の加賀刑事は素敵だったんですよねえ。(遠い目)
女性はもちろん、湯川さんがどんな風に描かれるかというのも楽しみです♪

遅ればせながら読みました。
トラックバックいたします。
よろしくどうぞ♪

ぱんどらさん、はじめまして。TBありがとうございます~。

こんにちは。たまに寄らせていただいてます。
こちらはデザインも本当に素敵ですね。

実は少々石神の「純愛」に私は違和感を感じているクチなのですが、四季さんの靖子への考え方にはなるほど…そういう考え方もあるのだなぁ…と納得しました。
TBさせて頂きます。

ぱぴよんさん、はじめまして~。
見に来て下さってるとは嬉しいです(^^)。
デザインも褒めてくださってありがとうございます♪

最初読んだ時、靖子の造形がどうも今ひとつ…と思ったんですが
でも読んでしばらくすると、もしやそれも計算のうち?なんて思えてきました。
いかにも「出来た女性」よりも、リアリティがあったかも、なんて。
東野さんがどういう意図で書かれたのかは分からないですが…(^^ゞ

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