「あきらめのよい相談者」剣持鷹士

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福岡に働くイソ弁を主人公にした連作短編集。ええと、イソ弁というのは、「居候中の弁護士」の略でしたっけ? 弁護士事務所に勤めている弁護士のことですね。そのイソ弁として働いている新人弁護士「剣持鷹士」が関わった件を、高校時代からの親友・コーキが鮮やかに解いてしまうというパターン。

いやあ、これはまさに推理パズルですね。特に表題作「あきらめのよい相談者」の解決は、まるでハリイ・ケメルマンの「九マイルは遠すぎる」みたい! いくつか提示されていた事実が思いがけない状態で見事に繋がってびっくり~。いや、本当は多少強引なのかもしれないんですけど、こういう作品に弱いんですよね、私。(^^ゞ
作者の剣持鷹士さんご自身が弁護士だそうで、法律的な薀蓄や、裁判にまつわるエピソードも楽しいです。「裁判ってのは、こちらの主張が正しいと裁判所に思わせること、あるいは相手の主張が正しくないと思わせることなんやから、実際に起こったことは何かって考えてもしょうがなかよ」という言葉で、ああやっぱり弁護士にとっては、真相よりも依頼人を守ることが大切なんだなあと実感。あまり正義感の強い人には向かない仕事なんでしょうね。なんだか苦労が多そうです。

さて、この剣持鷹士さんというのは、「五十円玉二十枚の謎」の一般公募で最優秀賞だった高橋謙一氏。このまま書き続けていればきっと人気作家さんになれたでしょうに、この1冊しか本になってないんですよね。なんだか勿体ないなあ。本業の方がお忙しいのかしら?(創元推理文庫)

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