「かるいお姫さま」マクドナルド

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またしても久々になってしまった岩波少年文庫シリーズ。昨日に引き続きのジョージ・マクドナルドです。ここに収められているのは「かるいお姫さま」と「昼の少年、夜の少女」の2編。
「かるいお姫さま」は、招待されなかったことを怨んだ意地悪な魔女が王女に呪いをかけるという、昔話の王道の物語。でも呪いはこっそりとかけられるので、最初は誰の仕業とは分からないし、良い妖精がその呪いを打ち消すような祝福を与えることもできないんですよね。呪いを解く方法も分からないし。そして、ここでかけられる「重さをなくしてしまう」という呪いが面白いんです。ちょっと手を離すと、王女はふわふわとその辺りを漂っちゃう。マクドナルドの時代には宇宙飛行士なんていなかったはずなのに、まるで無重力空間みたい~。魔女には重力の操り方が分ってたんですって。しかも重さをなくしてしまうのは身体だけじゃなくて、頭の中身もなんですよ! これが可笑しいんですよねえ。で、普段は笑い転げてばかりいて、全然真面目になれないお姫さまなんですが、水の中にいる時だけは普段よりも落ち着いてお姫さまらしくなるというのが、なんか好きです。
そして「昼の少年と夜の少女」は、魔女によって、昼しか知らずに育てられた少年と、夜しか知らずに育てられた少女の物語。どうやら宮廷の貴婦人に信用されてたらしい魔女の存在も謎だし、昼だけ、夜だけ、と手がこんだことをする割に、その目的が謎なんですよねえ。でも、16年間ランプが1つしかない部屋に閉じ込められていた少女が、初めて見た外の世界に感動する描写がとても良かったです。大きな藍色の空に浮かぶ月の輝き、夏の夜風、漂う花々の香り、足に優しいしっとりと濡れた草むら。美しいです~。(岩波少年文庫)


+既読のジョージ・マクドナルド作品の感想+
「お姫さまとゴブリンの物語」「カーディとお姫さまの物語」マクドナルド
「北風のうしろの国」ジョージ・マクドナルド
「かるいお姫さま」マクドナルド
「ファンタステス」ジョージ・マクドナルド
「金の鍵」「黄金の鍵」ジョージ・マクドナルド
「きえてしまった王女」「かげの国」ジョージ・マクドナルド

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Commentaires(2)

四季さん、こんにちは。
「かるいお姫様」、おもしろそうですね。マクドナルドって読んだ記憶が無いなあ・・・
このお話に限らず、児童書って考えてもよく訳の分らない設定や摂理が罷り通ってますよね。「不思議」と呼べば、夢がありますが、「ナンセンス」だと感じてしまうのはカチコチ頭の大人になってしまった人間の性でしょうか???ま、そのナンセンスなところが児童書の魅力なんですけど。
今年は四季さんのサイトを知ったおかげで、積読本や読みたい本がたっぷりとリストアップできました。(さらに更新中)リストアップされるペースに自分の読書力が追いつかないのが、残念・・・

「かるいお姫さま」面白かったですよ。マクドナルド、好きなんです。
児童書は、そうですね、不思議な設定が多いですよねえ。
それぞれの作品の中では、それなりに筋が通されてたりしますが
マクドナルドの作品は、普通以上に筋が通ってないのが多いみたいです(笑)
で、そういうのが受け入れられるかどうかが、児童書とかファンタジーの好き嫌いの分かれ目かもしれないですね。

いつもブログを見て下さって、ありがとうございます!
サイトを作った頃はミステリがメインだったのに、最近はどうも読む本の方向性がよく分からなくなりつつありますが…(^^ゞ
でも、「面白そう」と興味を持ってもらえるなら嬉しいです♪

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