「さいえんす?」東野圭吾

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「ダイヤモンドLOOP」や「本の旅人」に連載されていたというエッセイをまとめた本。この題名から、もっと理系よりの内容かと思っていたのですが、それほどでもないんですね。やっぱり「さいえんす」とひらがなだし、しかも「?」が付いてるだけあります。(笑) 気軽に楽しめるタイプのエッセイ。ダイエットやインターネットのような身近な話題から、科学技術の進歩がミステリにどのような影響を与えているのか、何のために数学を学ぶのかなど話題は様々。軽そうでいて意外と真面目な内容なんですけど、全然堅苦しくはありません。
その中で特に印象に残ったのは、「理系はメリットか」の章。ここでは理系人間であることに対するデメリットがいくつか挙げられているんですが、そのうちの1つは科学的整合性に囚われてしまい、大胆な発想ができなくなるということ。何にせよ得意分野を持っているというのは、作家さんにとってかなりの強みだろうと思っていたんですけど... へええ、違うんですか。そうですか。

出版事情を取り巻く問題のことなども書かれていました。東野さんご自身、デビュー当時は西村京太郎氏や赤川次郎氏の売り上げで育ててもらっていたとのことで、今は東野さんが後進の作家を育てる役回り。でも新刊本がなかなか売れなくなっている現在、それも厳しい状況になってきているとのこと。
確かに、図書館で何人に読んでもらっても作家や出版社には1冊分の利益しか入らないというのは良く分かるんですけど... でもそれは今の玉石混合状態の出版事情も大きいと思うんですよね。そもそも刊行される新刊の数が多すぎるし... 元々図書館派という場合はともかく、普段は新刊を買ってる人でも、面白くもない本をつかまされて、次は図書館で借りるか新古書店で購入しようと考えても不思議はないですもん。私としては、最初は図書館で借りたのがきっかけで読んだとしても、手元に置きたくなるような本は自分で購入することにしてるし、そういう本こそ世の中に出して頂きたいんですけど...!(例えば、前エントリの「夜市」のように、思わず本屋に走ってしまうとか) 
それに今の状態じゃあ絶版までのサイクルが早すぎて、自分が読みたい本を探すには新古書店に行くしかないという状況も多いんですよね。新刊本の波に押されて、こんな本が絶版に?!ってことも多いです。となると、新古書店を悪者扱いなんて私にはできません。でも本当に欲しい本は、なかなか新古書店には出なかったりするんですよぅ! やっぱり滅多に売りに出されない、手元に置いておきたいと思う人が多い本っていうのも絶対ありますよね。(角川文庫)


+既読の東野圭吾作品の感想+
「ちゃれんじ?」東野圭吾
「さまよう刃」東野圭吾
「黒笑小説」東野圭吾
「容疑者Xの献身」東野圭吾
「さいえんす?」東野圭吾
「夢はトリノをかけめぐる」東野圭吾
「赤い指」東野圭吾
「たぶん最後の御挨拶」東野圭吾
Livreに、これ以前の全作品の感想があります)

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Commentaires(2)

四季さん、こんばんわ。

私もちょうどこのエッセイを
読み終えたばかりなんですけど
帯だけ見たら面白い系なのかな?と
思ったんですけど
意外とマジメなエッセイでしたね(笑)

ところで東野さん
さきほど直木賞受賞されましたね!
もー嬉しくって嬉しくって^^

かなめさん、こんにちは!
そうそう、意外と真面目でしたね。(笑)
あ、この話はあの作品を書いてる時のエピソードかな~?なんて
そういうところも楽しかったです。

東野さん、受賞ですね! 良かったです~。
ご本人はもうそんなのいらないって思ってらっしゃるかもしれないけど
今回も落選なんてことになったら、直木賞側の単なるいやがらせ?なんて思うところでした。
白夜行で取って欲しかった…って未だに思っちゃうんですけど(^^ゞ
それでもやっぱり嬉しいですね!
直木賞でこんなに嬉しい気持ちになるのって初めてかも…。(笑)

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