「ファファード&グレイ・マウザー」シリーズ全5巻 フリッツ・ライバー

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随分前にBaroque Midnight の森山樹さんにオススメして頂いたファファード&グレイ・マウザーシリーズ。全5巻。ファファードという名の蛮族の大男と、グレイ・マウザーと呼ばれる都会派の小男の2人が活躍する異世界冒険ファンタジーです。
読み始めてまず驚いたのが、その構成。全5巻となると、まず長大なファンタジーを思い浮かべると思うし、たとえ5巻全部が繋がった長編ではないとしても、せいぜい1冊ごとに1つの話が完結してると考えるのが普通だと思うんですよね。それが、このシリーズは連作短編集なんです。1巻は、ファファードが生まれ育った北の地を出てくる話、グレイ・マウザーが師匠だった魔術師を失って旅立つ話、そしてその2人が出会う話で3つの中編が入ってるんですが、2巻なんて10もの短編が入ってるんですもん。もうびっくり。ファンタジーも色々読んだけど、こういうのって初めてかも。でも5巻は「シリーズ初の長編」というのが売り物になってるんですけど、ライバーという人はどうやら短編モードの作家さんだったらしく、それまでの連作短編とそれほど変わらないような...。(というのは私の独断ですが)

読んだ印象としては、すごく男性的なファンタジーということでしょうか。2人の冒険者たちが美女を目の前にしては鼻の下を伸ばし(笑)、せっかく稼いだお金も何だかんだと巻き上げられたり、失ってしまったり... 毎回苦労してる割に見入りが少ないんですよね。...と書いてると、なんだか古典的なハードボイルドを思い出しちゃいました。男らしい私立探偵に美人秘書、もしくは美人の依頼人。(笑)
1巻では魔法の使い方がすごく面白かったし、吟遊詩人としても勉強していたというファファードと魔法使いの弟子だったグレイ・マウザーという設定がちょっと珍しくて、これがどんな風に発展するのか期待してたんですが、結局そういう方面ではあまり発展がなくて残念。1巻の、白一色の北国から、グレイ・マウザーの灰色になり、最後2人が出会うランクマーの都の、毒々しい色合いを含んだ黒、という色合いの変化も面白かったんですけどね。全部読み終わってみると、1巻が一番面白かったかもしれないなあ。でも2人が冒険することになる海の中とか雪山とか地底王国とかの描写も、それぞれ色鮮やかで良かったです。そして、基本的にこの話は異世界ネーウォンが舞台なんですが、時空の扉を超えて地球に来ちゃう時もあったりして(それも古代フェニキアですと!)、きっと作者さんはものすごく楽しんで書いてるんだろうなあってそんな作品でした。(創元推理文庫)

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