「幾度目かの最期」久坂葉子

Catégories: /

 [amazon]
天才少女と言われながら、16歳の時から自殺未遂を繰り返し、とうとう21歳の時に「幾度目かの最期」を3日間で書き上げて鉄道に飛び込み自殺(それも阪急の六甲駅だなんて...!)をしてしまった久坂葉子さんの作品集。私はこの方の名前を全然知らなくて、初めて知ったのがLoveBooksのIzumiさんのところ。たらいまわし企画第7回「20代に読みたい本は?」で「ドミノのお告げ」を挙げてらしたので。(記事
この本には「ドミノのお告げ」自体は入っていませんが、その元となった「落ちてゆく世界」は収録されています。これは当時史上最年少の18歳で芥川賞の候補となったという作品。

どの作品も自伝的で、「死」が目を引きます。早熟で感受性の強い人ほど、死へ衝動を感じてしまうんでしょうね。「死に際」という小文では「生に執着がないことはない」と書いてるんですが...。中でも表題作「幾度目かの最期」での彼女は、もう本当に読んでいて痛々しくて堪らないほど。私はどちらかといえば、あまり不安定だったことがなくて、「早熟」とか「感受性の強さ」という言葉には縁がない方だったんですけど(ツマランヤツダ)、少しでも似たようなものを持っていたら、そして彼女と同じぐらいの年齢だったら、読むのが実につらいのではないかと思います。つらくてつらくて、でも目が離せないんじゃないかと。これは「久坂葉子」としての作品なのでしょうか。それとも本名「川崎澄子」としての叫びだったのでしょうか。

あと、それとは関係ないんですけど、「読書」という小文の中で、「書物には理性を持って読む本と感情を持って読む本とがある」という言葉がとても印象に残りました。今まで考えたことなかったけど、そう言われてみると確かにそう。私はちゃんと読み分けてるのかしら? それとも知らず知らずのうちにどちらかの傾向の本だけを読んでたりしないかしら? なんて、しばらく自分の読書を振り返ってしまいました。名作と言われているのにその良さが自分には分からない本の場合、そういう読み方が間違ってるの可能性もありますね... 気をつけよう。(講談社文芸文庫)

| | commentaire(6) | trackback(0)

Trackbacks(0)

「幾度目かの最期」久坂葉子 へのトラックバック一覧:

URL TrackBack de cette note:

Commentaires(6)

おぉ、読まれたのですね。この本は買いましたが以前違う出版社の本も買って持っているのでそっちで読みました。ほんとに早熟でいたいたしい文章で・・・。わたしもあまりそっちのほうではなく、現実的でつまらない人間だったので
この方や、似たような人には惹かれています。
もっともっと違うものを読ませてもらいたかったなぁと思っている一人。
今回、文庫になっていろんな人に読んでもらえてよかったなぁと思っています。

わあ、かっこーさんだ~、こんにちは。
たった今、アップしたところですよ。早速見に来て下さってありがとうございます♪
かっこーさんは、他の本で既に読まれていたんですね。
私はIzumiさんのところで気になりつつ、なかなか手が出なかったので、
今回の文庫化は、ほんと嬉しかったです。

そうですよね、もっともっといろんなものを読ませてもらいたかったですよね。
彼女が作家として、まだまだどれだけ可能性が残されていたことかと思うと、痛々しくてたまらない…
あそこで乗り越えていたら、どんな作家さんになったんでしょうね?
ここに収められていない作品も、いずれ読んでみたいです。

こんにちは、はじめまして。
久坂葉子の検索でやってきました。
久坂葉子、非常に魅力的な作家ですよね。

ひからびた胎児さん、はじめまして。
お越しくださってありがとうございます。
久坂葉子さん、すごいですね。
今の10代の女の子にも彼女みたいな人っているのかしら!?
なんて思いながら読んでました。(いや、いるんでしょうけどね…)

四季さん
私もこの本は買いました。久坂葉子の人生を考えると結構重い作品が多かったんだな、と思います。でも写真を見るととってもチャーミングな女の子なんですよね。

Izumiさん、こんにちは。
写真だけ見てたら、そんな「幾度目かの最期」のような雰囲気は想像できないですよね。
笑顔が明るいだけに、作品と上手く結びつかなくて、なんだか不思議な気分になっちゃいます。

コメントする(要JavaScript)

Note


MAIL FORMBBS

購読する ATOM


Powerd by MovableType4.24-ja
Copyright 2004-2011 四季. All rights reserved.