「琥珀の望遠鏡」上下 フィリップ・プルマン

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「黄金の羅針盤」「神秘の短剣」に続く、ライラの冒険シリーズ第3部。これで完結です。
ここにきてようやく、「失楽園」にインスパイアされたというプルマンの描きたいことが見えてきました。「失楽園」をタイミング良く再読しておいて良かった! そこに書かれていた、ルシファーにしろアダムにしろイヴにしろ自由意志を持った、自分で選択する自由を持った存在として神が創造したという部分もこの作品に表れてるし、ルシファーやアダム、イヴのやったことは実は魂の解放と自由の始まりだったという部分も、「失楽園」を読んで感じていた通り。欧米でこの考えがどの程度受け入れられるのかは分かりませんけど、神についての解釈や描写も、大胆でとても良かったです。あの「オーソリティ」の姿には、さすがにびっくりしましたが...(^^ゞ
もちろん善側・悪側と立場がはっきりと見える人々もいるんですが、善悪が複雑に絡まりあってなかなかその本心が見えてこない人間もいるので、その辺りに緊迫感がたっぷり。ラストも安易なハッピーエンドじゃないところが気に入りました。ウィルとライラが自分たちの運命を受け入れていく様子もとても良かったし~。3部で新たにまた1人重要人物の視点が加わったので、途中ちょっと話が飛びすぎて散漫な印象になってしまったのが少し残念だったんですが、うるしを塗り重ねていく場面なんかはすごく好きだったし、琥珀の望遠鏡を覗いた時に見た金色のダストの情景が美しかったです。(新潮文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「黄金の羅針盤」上下「神秘の剣」上下 フィリップ・プルマン
「琥珀の望遠鏡」上下 フィリップ・プルマン

+既読のフィリップ・プルマン作品の感想+
「かかしと召し使い」フィリップ・プルマン
「マハラジャのルビー サリー・ロックハートの冒険1」フィリップ・プルマン
「仮面の大富豪 サリー・ロックハートの冒険2」上下 フィリップ・プルマン

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ようやく完結編までたどり着きました。 が、・・・こういう展開になるとは思いませんでしたね。 一作目の悪ガキ・ライラは、ウィルと出会ってしおらしい女の子になり... » Lire la suite

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