「第三の男」グレアム・グリーン

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キャロル・リ-ド監督、オーソン・ウェルズ主演で有名な映画「第三の男」の原作。
映画は随分前に一度観たきりなんですが、それでもあの主題曲やオーソン・ウェルズの存在感、プラターの観覧車、最後にアンナが歩み去っていく場面など、すごく強い印象が残ってるんですよね。それに比べると、この原作本には、残念ながらそれだけの力が感じられなかった気がします...。原作とは言っても、映画が作られる前から存在していた小説ではなくて、純粋に映画のために書かれた作品とのことなので、映画さえ良ければ別に構わないし、それが正解だと思うんですけど... 例えばオーソン・ウェルズの、「ボルジア家の30年の圧制はミケランジェロ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、そしてルネッサンスを生んだが、スイスの 500年のデモクラシーと平和は何を生んだ? 鳩時計さ。」という台詞がないと淋しいです!(これはオーソン・ウェルズが考えた台詞なのだそう) それにラストも全然違う! 映画の方がいいです! そもそも本におけるアンナの描写は、「美しくはないけれど、正直そうな顔」。アンナ役のアリダ・ヴァリって、かなり美人さんじゃありませんでしたっけ?(しかもあの存在感ってば) でも、逆にアメリカ・ソ連・フランス・イギリスという4大国によって分割されていた当時のウィーンの状態は、本を読んで初めて良く分かりました。すごいことになってたのね...。
この映画がお好き方には、キャロル・リードとの間の話し合いによって映画が出来上がっていく過程を書いた序文も興味深いのではないでしょうか。ラストシーンのことについても、言及されています。(ハヤカワepi文庫)


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Commentaires(2)

>スイスの 500年のデモクラシーと平和は何を生んだ? 鳩時計さ。
ふふ、面白いセリフですよね。僕このセリフはどこかで聞いた覚えだけはあったのですが、ようやく出所がわかりなんだかスッキリしました。ありがとうございます。
本家のブログが復活してよかったですね。でも四季さんの緊急避難先がエキサイトブログと知った時にはいきなりお隣さんになったようでちょっとびっくりしておりました。
お花の写真もキレイでしたね。

kyokyomさん、こんにちは!
やっぱりこの台詞は名台詞ですよねえ。
映画でも本でも、単純に面白かったかどうかっていうのももちろんあるんですけど
どれだけ印象的な部分があったかというのも、自分の中で評価基準になりますねー。
読んでる時はそれほど引き込まれないままだったとしても、
時間が経ってからじわじわとくるような時なんかは、そういう場合が多いですし。

ブログのことでは、お騒がせいたしましたー。
えへへ、エキサイトは結構好きなんです。お隣さんですね♪
でもエキサイトはアフィリエイト禁止と聞いてびっくり。だから読書家さんにエキサイトは少ないんですね。
お花の写真も見て下さってありがとうございます~。

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