「シンプルな情熱」アニー・エルノー
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フランス文学
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昨年の9月に付き合い始めてから、彼が電話をかけてきて、家へ訪ねてくるのを待つだけの生活になってしまった「私」。仕事や日常的な用事は無難にこなすだけ。しかし彼は妻子のある東欧の外交官。じきに任務を終えて、母国に戻ることになります。
本国フランスでは、出版されるやいなやベストセラーとなり、マルグリット・デュラスの「愛人(ラマン)」と並ぶほどの売れ行きを示したという作品なのだそうです。
でも、私には今ひとつピンと来なかったかな...。よくある恋愛物とは一線を画してると思うんですよね。あくまでも自分のことを客観的に見てシンプルに書いてるのがいいと思うし。でも、惹き込まれなかった。斉藤由貴さんが解説で、「あなたは、自分を見失う程の恋愛に溺れた事がありますか」と書かれてるんですが、もしかしたら私が惹き込まれなかったのは、そういう経験が乏しいせいなのかも? 恋愛はしてても、自分を見失う程恋愛に溺れたことなんて、あったかしら...。ここまで純粋に相手のことだけを思って生活することができるのって、確かに1つの贅沢かもしれないなあ。
もちろん、経験がなくても惹き込まれる人は惹き込まれるんでしょうね。恋をしている最中よりも、恋を失った時に読んだ方がしみじみと響いてくるような気がします。(ハヤカワepi文庫)
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