「魔女ジェニファとわたし」E.L.カニグズバーグ

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エリザベスが初めてジェニファに会ったのは、ハロウィーンの校内行列のために家に帰って仮装して、学校に戻る途中でのこと。エリザベスは引っ越してきたばかりなので、まだ友達もいなくて1人ぼっち。でも木の上に腰掛けていたジェニファのぶかぶかの靴をはかせてやったのがきっかけで、2人は話すようになります。そして自分は魔女だと言うジェニファについて、エリザベスは魔女の修行をすることに。

子供の頃から大好きな「クローディアの秘密」(感想)のE.L.カニグズバーグのデビュー作。この「魔女ジェニファとわたし」と「クローディアの秘密」が立て続けに発表されて、この2冊がその年のアメリカの児童文学賞ニューベリー賞を争ったんだそうです。(受賞は「クローディアの秘密」)
転校したばかりで、なかなか友達ができないままのエリザベスと、自分のことを魔女だと言ってしまう、ちょっと不思議な女の子ジェニファの物語。エリザベスが主人公だし、一見、「内気なエリザベスに友達ができて良かった良かった」的な話に思えてしまうんですけど、それだけじゃないんですよね。頭が良すぎて、周囲の子たちが子供っぽく見えてしまうジェニファにとっての、友達ができた話でもあります。図書館ですごい勢いで本を読み、小学生ながらもマクベスをかなり読み込んでいるらしいジェニファ。1人でも自信満々に振舞っているジェニファだけど、時には友達が欲しくなったりもして、そんな時にするりと入り込んできたのがエリザベスだったのかも...。自分のことが魔女だと言っていたのは、一種の虚勢だったんだろうなあ、なんて思ったり。
エリザベスに友達がいないことを心配して、「社会性」がないのではないかと考えるお母さんに対して、お父さんが、普通の体温は36.5度だけれど、36度で健康な人もいるのだから、「だから、なにがふつうだなんて、だれにもいえるもんか」という言葉が良かったです。
ただ、「Trick or Treat!」が「ハロウィーンのおねだり」と訳されていたり、ハロウィーンの「おふせまいり」という言葉にちょっと時代を感じてしまいました...。この辺りだけでも訳文を変えて欲しいところなんですけど、そうもいかないのかしら。(岩波少年文庫)


*既刊のE.L.カニグズバーグ作品の感想*
「クローディアの秘密」「エリコの丘から」E.L.カニグズバーグ
「魔女ジェニファとわたし」E.L.カニグズバーグ
「ティーパーティーの謎」「800番への旅」「ベーグル・チームの作戦」カニグズバーグ

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Commentaires(2)

これは、子供のころにとても好きだったなという記憶があります。
「魔女」という言葉につられて読んだものの、
「(いわゆる)魔女じゃないじゃん」と思った記憶が(笑)
子供ながらに虚勢をはってるジェニファの痛々しさとかはなんとなく感じられ、それが印象に残ったんだと思います。
細かいところはかなり忘れているのですが、
ジェニファが魔女修行と称して二人でやる
いろんなことが面白かったし。

瑛里さんは、もう読んでらしたんですねー。
私はなんで読まなかったのかしら…
同じように「魔女」につられて手に取って、
でも実は普通の女の子の話でがっかりしたのかも。
そういうの多かったですし。
「飛ぶ教室」は、それでもちゃんと読んで、本当に良かったです。(笑)

ジェニファとの魔女修行、楽しかったですね。
今のところ「クローディアの秘密」がダントツなんですが、
カニグズバーグの作品は、やっぱり好きなので
他のも色々と読んでみたいです~。

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