「尾道草紙」尾道大学 創作民話の会

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これは、大好き~な光原百合さんが講師をなさってる尾道大学日本文学科の文芸創作の授業から生まれたという本。学生さんから提出された、尾道を舞台にしたオリジナルの作品が予想外に面白いものだったことから、美術学科の学生さんの挿絵を付けて、共同制作ということで本を作ることになったのだそう。全部で38ページほどのごく薄い本です。
光原さんと学生さん5人の、合計6つの作品。送られてきてすぐには読めなかったので、記事にアップするタイミングを逸していたのですが(せっかく記事にしてアップしても、既に在庫がなくなってしまっていたら... とか考えてしまって)、光原さんにまだ在庫があると仰って頂いたので、早速記事にしてしまいますね。

以前KUMAさんが、予想以上にハイレベルな作品集で驚いたと仰ってたんですが、確かに!
特に「ことほぎのしろ」という作品なんて、プロの作家さんが書いたと言っても違和感がないぐらい。ここに描かれている出来事は、小さかった「ばぁ」にとってはとても怖いことだったはずなのに、遠い昔の思い出となってしまった今では、どこかほのぼのとしたユーモアが感じられて、なんだかとてもバランスがいいんですよね。あの人たち、そんなに悪い人たちには見えないんだけど、あのまま一緒に行っていたらどうなったのかしら? ...と、「ことほぎのしろ」を褒めてますが、実は今回私が一番好きだったのは、「港の双子」。読み終えてみると、ありがちな話のようにも思えてくるんですけど、でもすごく好き。双子も主人公の「私」もとっても可愛らしくて、思わず抱きしめたくなるような作品でした。
そして、学生さんたちのレベルも高いのだけれど、お目当ての光原百合さんの「雁木の夢」は、やっぱりプロの作家さんだなあって思わせてくれるような作品。ちょっとした言葉の遣い方が、学生さんとはやっぱり違う! 「チ・ヨ・コ・レ・イ・ト」の表現が雰囲気たっぷりで大好きだし、ひたひたと路地を満たしていく水の煌きが見えるような気がしました。
それぞれの物語の舞台となる場所がマップで示されているのも嬉しいところ。尾道には以前から行ってみたいと思っていたんですが、今回の6つの作品を読んで、ますます行きたくなっちゃいました。こういう風に物語を感じさせてくれる場所って大好きです~。

注文は、啓文社書店外商部(0848-20-2424、午前9時から午後5時半まで、日・祝休)に、電話にて。尚、取り寄せの場合、本代500円に送料がかかります。民話がお好きな方、尾道がお好きな方、光原百合さんのファンの方はぜひどうぞ♪


そして光原さんといえば、「時計を忘れて森へいこう」が、とうとう文庫になります! 東京創元社から6月に刊行。今まで単行本だからと躊躇されてた方は、この機会にぜひ! 決して後悔はさせませんー。そして6月には、光原ファン待望の新作も発表されます! ケルト伝説モチーフの小説で、題名は「銀の犬」。こちらは角川春樹事務所から。さらに、現在WEBダヴィンチ上で、短編「木洩れ陽色の酒」が連載されています。全4回予定で、ただいま第2回目。私は完結してから読むつもりなので、まだ読んでないのですが...(^^ゞ
以上、光原百合さん情報でした~。


+既読の光原百合作品の感想+
「ありがと。 あのころの宝もの十二話」ダ・ヴィンチ編集部編(「届いた絵本」)
オール讀物11月号(文藝春秋)(「扉守」)
小説NON 11月号(祥伝社)(「希望の形」)
小説推理・オール讀物・星星峡(「1-1=1」「クリスマスの夜に」「オー・シャンゼリゼ」)
「最後の願い」光原百合
光原百合ベスト3@My Best Books!
「尾道草紙」尾道大学 創作民話の会
「銀の犬」「親切な海賊」光原百合
オール讀物 2007年10月号(「写想家」)
「嘘つき。 やさしい嘘十話」ダ・ヴィンチ編集部編(「木漏れ陽色の酒」)
オール讀物 2008年11月号(「旅の編み人」)
「新・本格推理 不可能犯罪の饗宴」二階堂黎人編・オール讀物 2009年8月号(「花散る夜に」「ピアニシモより小さな祈り」)
「イオニアの風」光原百合
「扉守 潮ノ道の旅人」光原百合
Livreに、これ以前の作品の感想があります)

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Commentaires(2)

こんにちは。
いつも大変参考にさせていただいています。
実は今日挙げられていた本は私の職場の隣の本屋さんで普通に見かけている本だったので、そんなに貴重な本だとは思いませんでした。
一応観光地なのでその手の本かなあ、とくらいしか思っていなかったんですが、内容を知ってちょっとうれしかったです。しかも私の母校の本だとは。私の学生の頃には文芸創作の授業なんてなかったので悔しいです(笑)。
素敵な情報をいただいたので明日にでもチェックしようと思います。ありがとうございました。

翠さん、こんにちは。はじめまして、ですよね?
いつも参考にして下さってるなんて、ありがとうございます。
翠さんは尾道の方なのですねー。しかも尾道大学に通っていらしたとは。
ほんと、こんな授業があるなんて羨ましくなってしまいますよねー。
しかも講師が光原百合さんなんですもん。今からでも大学に入りなおしたいぐらいです。(笑)

「尾道草子」、尾道では書店にも置かれてるんですね。
私の記事でチェックしてみようと思われたなんて、紹介者冥利に尽きます!
ぜひぜひチェックしてみて下さいね。そしてよろしければ、感想もお聞かせ下さいませ~。

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