「生は彼方に」ミラン・クンデラ

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プラハの裕福な家に生まれた母親と、貧乏な若い技師の間に生まれた詩人・ヤミロール。母親に溺愛されて育ったヤミロールは、自分の言葉が周囲に大きく影響を及ぼすことに気づき、常に自分は特別なのだという意識を持つようになります。

この方、「存在の耐えられない軽さ」を書いた方だったんですね。という私は、原作も読んでないし、映画も観てないのですが...。
短い章を畳み掛けるような構成で、「詩人」ヤミロールの一生を描いた作品。生まれたのは、第二次世界大戦後の混乱期、そして思春期には「プラハの春」が、という時代背景で、これはクンデラの自伝的作品でもあるのだそうです。小説というよりも、むしろ散文詩のような感じかな。でも、クンデラらしさが一番表れていると書かれていたんですけど... 文章自体は読みやすかったんですけど... 作品はちょっと分かりづらかったです。というよりむしろ、作品にあまり近づけなかったような気が。
自信たっぷりでいながら、常に他人の賛辞がないと不安な小心者。唯一自分を常に認めてくれる母親からは、結局精神的に巣立つことができなかったし、赤毛の恋人を愛しているとはいっても、決して美しくない(どころかブスらしい)恋人を愛している自分に酔っているように見えました。結局のところ、ヤミロールは彼女たちを通して自分しか見てなかったんでしょうね... そんなヤミロールの最期が哀れです。
チェコスロバキアでこの作品が発禁処分となって、フランスに亡命したというミラン・クンデラ。その後はフランス語による作品を発表しています。(ハヤカワepi文庫)

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