「ぼくは怖くない」ニコロ・アンマニーティ

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1978年の夏。9歳のミケーレは、偶然入り込んだ廃屋の中に、1人の少年の姿を見つけます。少年が既に死んでいると思い込んだミケーレは、そのまま仲間たちにも何も言わずに帰宅。しかしその少年は、まだ生きていたのです。それを知ったミケーレは、その少年に水や食べ物を差し入れし始めるのですが...。

イタリア南部の小さな集落が舞台の物語。ぎらぎらと照りつける太陽に真っ青な空、乾いた熱い風、一面の金色の小麦畑。読んでいると、そんな情景が目の前に広がるような作品。大人たちは日々の貧しさに喘ぎ、豊かだという「北部」に憧れて、いつかはこんな場所から出ていってやると思っているし、確かに生活はとても貧しそうなんですが、子供たちの生活は、そんな情景がバックにあるせいか、すごく力強くて豊かに感じられました。小さい妹の世話を押し付けられて文句を言ってるミケーレだけど、実際にはとても面倒見の良いお兄ちゃん。このミケーレがとってもいい子なんです。
でも偶然少年を見つけてしまったミケーレは、じきに、この件に村の大人たち全員が関係していることも知ってしまい、そんな子供時代に別れを告げることになります。自分にとって絶対的な存在だった父が、実は弱く罪深い人間だったことを思い知らされるのは、9歳のミケーレにとっては大きな衝撃。大人たちのやっていることを薄々感づいても、無邪気に聞けるほどの子供でもないし、かといって黙って見過ごすことができるほどの大人でもなく、相談しようにも相手がいないミケーレ。信じていた相手からは裏切られるて散々。そんな風に、いきなり大人になることを求められるミケーレが可哀想ではあるんですが、自分なりの筋を通して、やるべきことをやろうとするミケーレの姿はとても爽やかでした。
epi文庫の作品は映画化されているものも多いんですが、その中でもこの映画の評判は良かったようですね。公式サイトはこちら。(ハヤカワepi文庫)

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