「眺めたり触ったり」青山南

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自分の読む遅さを以前は結構悩んだという青山南さん。きちんと読んでいるから遅いのか、それとも集中力がないから遅いのか。しかし「きちんと読む」とはどういうことなのか。そんな話から始まる、青山南さんの読書にまつわるエッセイ。

奇妙な世界のまんなかでのkazuouさんに教えて頂いた本。面白かったです! やっぱり青山さんの本や読書に関する話は面白ーい。これってもしかしたら、本の読み方が全然違うせいもあるのかしら? これまで読んだエッセイでも感じていたのですが、私の本の読み方はどうやら青山さんとは正反対みたいなんですよね。私は、面白い本は一気に読んじゃうし、読んでいるうちに夢中になって気がついたら朝になってることもあるし、歩きながらでも本を読むし(人にも物にもぶつかったことないですよー)、面白くない本を途中でやめることもあるし。(なかなかその世界に入れない時は、とりあえず寝かせて熟成することが多いです ←次に読む時に、案外すんなりと入れたりする) もちろん拾い読みの楽しさや索引読みの便利さとか、頷きたくなる部分も多いんですけどね。
池澤直樹さんが言われていたという、「小説って、読むのにあるスピードがいるでしょう」という言葉には私も同感。「じっさい、かなりのスピードで読むなら、たいていの小説はそこそこおもしろい」という青山さんの言葉は、まさに私のことかもしれません。もちろん、じっくりゆっくり読むのに向いている本もあるし、私自身ゆっくり読むこともあるんですけど、基本的には、自分のペースで読めないと、本って全然面白くなくなっちゃうんですよね。「時間もかからなかったし、まあいいか、と評価が甘くなるのか?」というのとはちょっと違うんですが... それでも確かに「これだけ時間をかけたのに」とがっくりくる度合いは、私の場合は少ないかも。
様々なエピソードの中でとても印象的だったのが、アーウィン・ショーのインタビューの中にあった、ニューヨーカーの編集者が言っていたという、小説の最後のパラグラフをばっさり切る話。へええ、余韻が残る作品というのは、そうやって作られるのか! でも言われてみると本当にそうなのかも。なんだか分かる気がします。(早川書房)


+既読の青山南作品の感想+
「翻訳家という楽天家たち」青山南
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「眺めたり触ったり」青山南
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青山 南, 阿部 真理子 「眺めたり触ったり 」 本の楽しみは、全ページを読まなければ、また、書かれたこと全てを理解しなくては、得られないもの? ... » Lire la suite

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「読書」についての学問的・理論的な評論というのは、わりとあるようだけど、この本のように、実際の読書にまつわる技術的な側面について語った本というのは、あるようでなかったような気がします。本好きの人なら、うなずいてしまうところが多々あったりして楽しいですよね。
ただ「かなりのスピード」で読んでも、つまらない小説というのはあったりしますが(笑)。

ほんと楽しかったです~。特に前半部分はニヤリとしっ放しで読んでました。
確かにこんな風に実際の読書にまつわる話というのは、珍しいかもしれないですね。
みんな、自分の読み方が他人と比べてどうなのか気になりつつも、口に出せなかったのでしょうか。(笑)
良い本を教えてくださってありがとうございます!
青山南さんのエッセイ本は、もう少し読み進めてみるつもりです。
多分本が話題になってる本が一番面白いんでしょうけど、それ以外のも試しに読んでみようかと。

こんばんはー。ふふふ、ここにもkazuouさんが!笑

私も読書の仕方は、青山さんではなく四季さんに近いみたい。
熟成も分ります~。
気分が合うとき合わないときもありますしねえ。

本を何度も読むか?、というのも、最近はそういう読み方をあまりしてないけれど、子供のころは、
何回も何回も最初から終わりまで、同じ本を読んだものですし。
(どこで読んだか分からなくなっちゃったんですが、四季さんもそう書かれてましたよね~)

パラグラフの話。
最後にくどくど説明してあるよりも、確かにばさっと切られている方が、いいですよね。

そうなんですよ。
以前「翻訳家という楽天家たち」を読んだ時に、kazuouさんにオススメいただいたんです。
で、その「翻訳家という楽天家たち」も他の方にオススメされた本で… そういうの多いですね、私。(笑)

おお、読書の仕方が近いですか。それは嬉しいなあ。
そうそう、元々は何度も何度も読むタイプだし…(私もどこで書いたのか忘れちゃいました・笑)
それに熟成仲間なんですね! いや、これは結構効果絶大ですよね。♪
でも青山さんは遅読だ遅読だと仰ってる割に、私なんかより遥かに沢山読んでらっしゃるけど~。(笑)

パラグラフの話はびっくりでした。
こういうのって、書いた本人にはかなり衝撃的でしょうねー。必要だと思って書いてるんだし。
でも確かにそうかもしれないなあって、妙に納得してしまいました。
もしや、ポール・オースターやニコルソン・ベイカーなんかもやられてるのでしょうか…?(笑)

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