「猫島ハウスの騒動」若竹七海

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葉崎半島の西にある猫島は、人間が30人ほどと100匹を超える猫が住んでいる島。数年前、猫の専門誌にここの猫の写真が取り上げられて以来、猫の楽園として有名な観光地となっていました。猫マニアが島に押し寄せ、同時に捨て猫の数も急増したのです。そんなある日、観光客をナンパしていた高校生・菅野虎鉄が見つけたのは、ナイフが突き立てられた猫の剥製。丁度猫島にやって来ていた駒持警部補は、猫島夏期臨時派出所の七瀬巡査と共に調査を開始します。
ということで、「ヴィラ・マグノリアの殺人」「古書店アゼリアの死体」に続く、葉崎を舞台にしたコージーミステリ。今回舞台となる猫島は、葉崎からほんの目と鼻の先にある小島です。干潮の時は徒歩で移動できるほど。

今回は、とにかく猫、猫、猫ばっかり!
メル、マグウィッチ、ポリス猫DC、ビスケット、お玉、ワトニー、トマシーナ、セント・ジャイルズ、ラスカル、ジョフリイ、ヴァニラ、シルヴァー、ウェブスター、クリスタロ、モカ猫、アイーダ、アイ、ソロモン(ミスター・ティンクルス)、アムシャ・スパンダ、チミ...
「著者のことば」によると、この作品には本当に沢山の猫が登場していて、しかもその8割の名前は小説や映画に出てくる猫の名前からとってあるのだそうです。「ただし、出典が全部わかったら、相当の猫バカだと思う」とのこと。
トマシーナはポール・ギャリコからでしょうし(柴田よしきさんの「猫探偵正太郎」シリーズにもトマシーナがいるけど)、チミは仁木悦子さんの「猫は知っていた」かなと思うんですけど... アムシャ・スパンダはゾロアスター教からって作中にあったし、ウェブスターはP.G.ウッドハウス「ウェブスター物語」、ソロモンは「黒ネコジェニーのおはなし」、ミスター・ティンクルスは映画「キャッツ&ドッグス」...? 
ラスカルはあらいぐま?(笑) シルヴァーは「宝島」(猫じゃないじゃん!)で、モカ猫はモカ犬から? でも後は...? セント・ジャイルズがすごく気になるんですけど...!

剥製の猫にナイフが突き立てられていた事件から、殺人事件までだんだんと事件が大事になっていくのですが、雰囲気としてはあくまでもコージーミステリ。殺人が起きてコージーミステリというのも妙ですが(笑)、みんなどこかのんびりと構えていて微笑ましくて、コージーとしか言えない雰囲気なんですよね。住人たちが賑やかに楽しそうに動き回っていて、ミステリとしてよりも猫島に住む人々や猫たちの物語として楽しかったなー。「ヴィラ・マグノリアの殺人」「古書店アゼリアの死体」に登場していた人々が名前だけの登場をするのもまた、昔馴染みに会えたようで嬉しいところ。ラストは、若竹作品には珍しく毒が少なくてびっくり。 ...それより、修学旅行で一体何があったのか、気になるんですけど...? なんでそんなところで出し惜しみ? それが一番のびっくりでした!(光文社カッパノベルス)


+既読の若竹七海作品の感想+
「猫島ハウスの騒動」若竹七海
「親切なおばけ」若竹七海・杉田比呂美
「バベル島」若竹七海
Livreに、これ以前の全作品の感想があります)

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