「ジェイン・オースティンの読書会」カレン・ジョイ・ファウラー

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den_en relaxのuotaさんが読んでらして、読みたくなった本。(記事) 5人の女性と1人の男性が「ジェイン・オースティンの読書会」を結成して、月に一度読書会を開き、「エマ」「分別と多感」「マンスフィールド・パーク」「ノーサンガー・アビー」「自負と偏見」「説得」という6作品を読んでいくという物語。図書館でも人気らしくて結構待たされちゃいましたが、確かに面白かったです! 読書会とは言っても、それほど作品そのものには触れてなくて、あんまり突っ込んだ議論もしてないんですが、その読書会でのやり取りやその合間に見えてくる6人の人間模様が、ものすごくオースティン的で面白いんですよね。ああ、この人たちがオースティンを愛読してるのもよく分かるなあ、という感じ。みんなそれぞれに、オースティンの作品の中の人物たちと同じように、恋をしたり傷ついたり、幸せになったり落ち込んだりしていて... アメリカが舞台だけあって、こちらはとてもアメリカ的なんですが。ラストもオースティン的なハッピーエンドと言えそうです。

プロローグの1行目、「私たちはそれぞれ、自分だけのオースティンをもっている」という書き出しが素敵です。

・ジョスリンのオースティンは、結婚と求婚についてすばらしい小説を書いたのに、生涯結婚しなかった
・バーナデットのオースティンは喜劇の天才だ
・シルヴィアのオースティンは人の出入りの多い居間で小説を書いては家族に読んできかせ、いっぽうで辛辣で偏りのない人間観察を続けた人だ
・アレグラのオースティンは、経済的窮状が女性の性生活にどのような影響が与えるかをテーマに小説を書いた
・プルーディのオースティンが書いた本は、読むたびに変化する
・私たちの誰も、グリッグのオースティンがどんな人か知らない

これだけでも、どんな人物なのか想像が膨らむし、唯一の男性メンバーのグリッグは一体どんな人なんだろうと興味津々になっちゃう。語り手として「私たち」という言葉がたびたび登場するのも面白くて、読んでいると自分もまるで読書会に女性会員の1人として参加しているような気分になってしまいます。(てっきり最後に「私たち」の「私」が誰なのか分かるのかと思ったんですが、そういうミステリ的趣向はありませんでした・笑)

もちろん、ジェイン・オースティンの愛読者の方が楽しめるのではないかと思いますけど、巻末には「読者のためのガイド」として、ジェイン・オースティンの6作品の紹介もあるから大丈夫。私はこの作品を読んだら、オースティンの未読作品を全部読みたくなっちゃいましたが! なんと「読書会の討論のための質問」まで用意されてるという親切な作りです。面白いなあ。アメリカではこういう読書会が盛んで、初対面の人物が面白そうだったりすると、「読書会をやってみない?」と誘うこともあるんですって。そうやって開いた読書会を通して、また積極的に友達を増やすんでしょうね。あんまり突っ込んだ議論をするとなると、緊張して発言できなくなっちゃいそうなんですが、こういう気軽な読書会ってとっても楽しそうです。(白水社)


+既読のジェイン・オースティン作品の感想+
「自負と偏見」オースチン
「エマ」上下 ジェイン・オースティン
「分別と多感」ジェイン・オースティン
「マンスフィールド・パーク」ジェイン・オースティン
「ジェイン・オースティンの手紙」ジェイン・オースティン
「説きふせられて」ジェーン・オースティン
「ノーサンガー・アベイ」ジェーン・オースティン

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