「楊家将」上下 北方謙三

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10世紀末の中国。中原に拠った宋が呉越を下し、乱立していた小国のうち残っているのは北漢、そして北漢の北の強国・遼のみ。そして北漢随一の兵力となっていたのが、楊業率いる楊家軍。当主である楊業は音に聞こえた名将であり、7人の息子たちもそれぞれに一流の武将。しかしその力がこれ以上大きくなることを恐れた北漢の廷臣たちが帝にあらぬ事を吹き込んだため、楊家からの援軍の要請も無視され、宋軍との戦いのさなかには兵糧の輸送が滞る始末。楊業はついに北漢に見切りをつけて、北宋への帰順を決意します。

北宋初期に実在した武門一族・楊家の物語。当時北宋では、遼軍の度重なる侵攻に苦しめられていて、宋軍の中で遼軍に対抗できたのは楊家軍のみだったのだそうです。民衆には「楊無敵」と呼ばれ、楊業の死後まもなく「楊家将」の伝説が民間で伝えられるようになったとか。現在の中国では「三国志」「水滸伝」と並ぶ作品と言われ、京劇でも人気の演目だそうなのですが、そんな「楊家将演義」も本としての出来があまり良くないらしく(あらら)、まだ日本語には訳されていないとのこと。

本当は北方水滸伝を読みたいんですが、単行本で全19巻はツラいので、先に文庫になったこちらを。これはほんの日記のブラッドさんのお母さまのお勧めの1冊。ブラッドさんのところは、母娘で本の情報交換が活発で素敵です~。
北方三国志もそうでしたが、とにかく男たちがかっこいい! まず宋側では、楊業と7人の息子たち。私が結構気に入ってたのは、先帝の息子で明るく聡明な八王。上巻では帝もいいです。下巻になると、寄る年波を感じさせられてしまうのが寂しいんですけどね。そして敵の遼では、実権を握っている蕭太后(女性ですが、度胸と智謀が凄い!)、「白き狼」と恐れられる耶律休哥。やっぱりこういう作品では、敵の魅力も重要ポイントですね♪
遼と戦うことに集中できるならまだしも、開封の平和に慣れ切ってしまった文官たちや、宋の内部から混乱させようとする遼の間者、楊家の活躍を妬む武官たちに足を引っ張られることになって大変な楊家なんですが、それでも武人はただ戦っていれば良いと割り切る楊業を中心にした男たちの生き様は熱く、爽やか。普通の場面はもちろんですが、戦闘シーンもスピード感があってすごく面白いんです~。
本来の「楊家将演義」は、楊家5代を描いているのだそう。そこまでは求めませんけど、この後の物語もぜひ読みたいものです。特に四郎のその後が気になります。...と思ったら、PHP研究所の月刊誌「文蔵」で、続編「血涙」を執筆中とのこと。9月号が最終回ということは、遠くない将来、単行本になりますねっ。それは嬉しい。続編が読める日が楽しみです! (八王が死ぬのは見たくないけど...)(PHP文庫)


+既読の北方謙三作品の感想+
「破軍の星」北方謙三
「楊家将」上下 北方謙三
「水滸伝」1~3 北方謙三
「水滸伝」4~6 北方謙三
「水滸伝」7~9 北方謙三
「水滸伝」10~12 北方謙三
「水滸伝」13~15 北方謙三
「水滸伝」16~18 北方謙三
「水滸伝」19 北方謙三
Livreにブラディ・ドールシリーズと「三国志」の感想があります)

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ハードボイルドという言葉の響きが嫌いなので、北方謙三をずっと避けていたのですが、最近人に勧められまして、ま、歴史物ならと軽く読み始めました。 あらすじを簡単に... » Lire la suite

Commentaires(4)

こんにちは!この本、ずっと気になってる本です!北方氏の描く漢はめちゃくちゃかっこいいですもん。
文庫になってるんですよね・・・ああ悩みます。他にも積読本が・・・

moji茶さん、こんにちは~。
やっぱりmoji茶さんも気になってらっしゃったんですね。
積読本が… という気持ちはすごーく良く分かりますが(笑)
こちらは上下巻と短いので、水滸伝とか三国志に比べて気軽に読めるし、ぜひぜひ~。
今回も北方氏の描く漢はかっこよかったです!

あら四季さん、しばらくご無沙汰している間に揚家将読まれてたのですね。
先を越されてしまいましたね。
今は、映画にハマっているので読書がすすみませんが
四季さんも楽しまれたようなので、また読む気が復活してきました。
図書館に予約本を取りにいくので、そろそろ読書再開しなきゃ。

ブラッドさん、こんにちは。
えへへ、先を越してしまいましたー。面白かったですよ。
上下巻の2冊なので、読み始めたらあっという間です。もっと読みたいぐらい。
でも水滸伝ほど長くなると、やっぱりちょっと手が出しづらいから
このぐらいが丁度いいのかもしれないですね。(笑)
ブラッドさんは、ほんと映画づいてますねー。特にジョニー・デップ!
ご主人との攻防がなんか可笑しかったです(^^)。

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