「金の鍵」「黄金の鍵」ジョージ・マクドナルド

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「金の鍵」(岩波少年文庫) ... 「魔法の酒」「妖精の国」「金の鍵」の3編収録
「黄金の鍵」(ちくま文庫) ... 「巨人の心臓」「かるい姫」「黄金の鍵」「招幸酒」の4編収録
ジョージ・マクドナルドの作品は、様々な邦題で訳されているので分かりにくいのですが、「金の鍵」と「黄金の鍵」、「魔法の酒」と「招幸酒」はそれぞれ同じ物語です。

ジョージ・マクドナルドはルイス・キャロルと同時代に活躍し、トールキンやルイスに大きな影響を与えたという作家。スコットランド色の濃い「魔法の酒」(「招幸酒」)もとても面白くて好みなんですが、やっぱりこの中で一番素敵なのは、表題作の「金の鍵」(「黄金の鍵」)でした。
これは、虹のたもとで金の鍵を見つけた少年と、2人の召使にいじめられていた少女が、「おばあさま」の家で出会い、金の鍵の合う鍵穴を探しに行く旅に出る物語です。マクドナルドらしく、とても美しくて幻想的。そしてとても象徴的なのです。「おばあさま」や魚には、どのような意味が隠されているのか、2人が旅の途中で出会う、「海の老人」「大地の老人」「火の老人」とは。「老人」と言いつつ、その見かけは老人ではなかったりするし、特に「火の老人」の1人遊びが気になります。そして2人が最終的にたどり着く、「影たちがやってくる源の国」とは。どれもはっきりとは書かれていなくて、読者が想像するしかないのですが...。井辻朱美さんの「ヘルメ・ハイネの水晶の塔」の下巻の情景は、もしかしたらこの旅の情景に影響を受けているのかも。なんて思ったりしました。そしてここに登場する「おばあさま」は、「お姫さまとゴブリンの物語」や「お姫さまとカーディの物語」(感想)に登場する「おばあさま」と同じ人物なのかしら? マクドナルドの作品全体を通して、「おばあさま」がとても重要な役割を担っているようです。(岩波少年文庫・ちくま文庫)


+既読のジョージ・マクドナルド作品の感想+
「お姫さまとゴブリンの物語」「カーディとお姫さまの物語」マクドナルド
「北風のうしろの国」ジョージ・マクドナルド
「かるいお姫さま」マクドナルド
「ファンタステス」ジョージ・マクドナルド
「金の鍵」「黄金の鍵」ジョージ・マクドナルド
「きえてしまった王女」「かげの国」ジョージ・マクドナルド

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Commentaires(2)

やっぱり表題作の「金の鍵」が一番素敵ですよねー。
私は読んでる間中、目に浮かぶ情景が虹色でした。
ずっと虹を追いかけ続けてたってわけでもないのにね。
何の説明もないままだった「おばあさま」は
とっても気になる存在だったけど、
他の作品とも関係有りそうなんですね。
それは読んでみなくちゃ。

それと、「一瞬の風になれ」は私も気になってたんですが、
そんなによかったとは期待が膨らみます♪
佐藤多佳子さんといえば、最近ホームページ作られたようですよ。
もしご存知じゃないようでしたら・・・
http://www009.upp.so-net.ne.jp/umigarasu-to/

「金の鍵」、いいですねー。
すっかり忘れてたんですけど、そういえば小学校の時だか中学の時だかに
絵本を作るって授業があったことがあって、私はこの話をヒントにして作ったんですよ。
それなのに、話の内容をすっかり忘れていたなんて(^^;。
でも読んでるうちに、ずんずんと思い出しました。
ああ、sa-kiっちは虹色の情景だったんですね。うんうん分かる。
私は海に行ってもどこに行っても森の緑… でも最後の螺旋階段は虹色でした。

「一瞬の風になれ」、ぜひぜひ!
佐藤多佳子さんがホームページを作られたとは知りませんでした。さすがsa-kiっち情報が早い。
早速見に行ってみますね。ありがとうございます♪

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