「ウィンターズ・テイル」上下 マーク・ヘルプリン

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19世紀末のニューヨーク。盗賊団・ショート・テイルズ団に追われていた泥棒のピーター・レイクは、絶体絶命のピンチに逃げ込んだ薪小屋の陰に、1頭の白馬がいるのに気づいて驚きます。この白馬はブルックリンの小さな厩から逃げ出して、マンハッタンへと駆けて来ていたのです。ピーターは白馬に飛び乗り、呆気に取られている追っ手たちを尻目に、猛烈な勢いで馬を走らせ逃げ去ります。

いやー、とても不思議な物語でした...。一言で言えば、時を超えた話なんですけど、とっても説明しづらいです。上に書いたあらすじなんかじゃあ、全然説明できてません。これはほんのさわり部分。19世紀末のニューヨークと20世紀末のニューヨークを背景に、様々な人々が描かれていきます。主人公は一応ピーター・レイクだと思うんですが、登場人物がとても多くて、ほんの端役と思われる人物にまで詳細な描写が付け加えられてるんですよね。だからピーター・レイク1人というより、ニューヨークに住む多くの人々の生活が浮かび上がってくる感じ。そういう意味では、人間よりもニューヨークという街自体が主人公なのかもしれません。
退屈に感じる部分もあったし、よく分からない部分もあったし、色んな疑問が残ったままになっちゃったんですけど、それでも読後残ったのは美しい情景。「ウィンターズ・テイル」という題名だけあって、やっぱり冬の情景が一番印象的でした。特に雪に覆われたニューヨークのマンハッタンと、凍りついたコヒーリズ湖。厳しい冬の寒さは、現実の厳しさ同様、人間にも辛く当たるんですが、それでもなにやらとてつもなく美しく印象に残ります。この「冬」は、やっぱり人生そのものを象徴しているのでしょうかー。そしてその冷たい空気の中、風のように舞い上がる白馬・アサンソー。
どんな話だったか説明するのがとても難しいし、自分でも理解しきれたとは思えないのですが、魅力的な物語ですね。いずれまた最初から読み返してみたいです。そうすれば、今よりももう少し理解できるかも。(ハヤカワ文庫FT)

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