「水辺にて」梨木香歩

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ふとしたことでカヤックに乗ることになり、夢中になっていったという梨木香歩さん。琵琶湖や北海道、アイルランドやカナダの水辺にいる時に見えてきたことや感じたこと、そしてカヤックの上から見た水辺の風景などを綴る、Webちくまに連載されていたというエッセイです。

梨木さんがカヤックに乗られるとは、これを読むまで知りませんでした! 梨木さんの作品を読むたびに、自然やその中の生命の存在を感じていたし(特に植物)、「家守綺譚」や「沼地のある森を抜けて」では、特に水の存在がすごく感じられたんですけど、その裏には、こういう体験があって、こういう時間を大切に持っていらっしゃる方だったのですねー。カヤックに夢中になりながらも、梨木さんの目はとても冷静にその水辺の情景を捉えて、淡々と描き出していきます。まるで梨木さんご自身の思いが水鏡に映し出されていくよう。もしくは、梨木さんご自身の中に太古の海が存在しているよう。梨木さんはこのようにして、いつも「自然」や「生命」と通じ合ってらしたのですね。
とても静かで硬質、冷たい水の清冽さを感じさせるようなエッセイでした。でも、それだけだと少し距離の遠い物語になりそうなところだったのが、梨木さん言うところの「愚かな体験」のおかげで、ぐんと身近に感じられるのも嬉しいところです。ふふふ、意外な一面... でもなんとなく納得できますね。(笑)(筑摩書房)


+既読の梨木香歩作品の感想+
留守中に読んだ本(18冊)(「ぐるりのこと」の感想)
「沼地のある森を抜けて」梨木香歩
「水辺にて」梨木香歩
「ミケルの庭」「この庭に 黒いミンクの話」梨木香歩
Livreに、これ以前の全作品の感想があります。

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