「ソフトタッチ・オペレーション」西澤保彦

Catégories: /

 [amazon]
先月出たばかりのチョーモンインシリーズ。これで8冊目かな? 今回は短編が5編収められていました。
もちろん神麻嗣子ちゃんも保科さんも登場するし、相変わらず楽しいんですけど... 聡子さんは? 能解警部は? レギュラー陣の登場があまりないのがちょっと寂しかったです。でもこのシリーズらしい作品も多かったし、安定してますねー。やっぱり先日読んだ「春の魔法のおすそわけ」とは全然違ーう。

5編の中で私が一番気に入ったのは、「捕食」という作品。これには大学時代の保科さんが登場します。仲間たちとスキーに行った時に、吹雪の中で道に迷った保科さんが辿り着いたのは、山の中に建つ屋敷。そこの主が語った奇妙な話とは... という物語。ちょっとホラータッチなんですけど、そこが良かった。でも、どうやらその仲間の中には聡子さんもいたようなのに、まるっきり登場しないなんて...!
表題作の「ソフトタッチ・オペレーション」は5編の中で一番長くて、このシリーズらしい(とは言っても、よくよく考えると、森奈津子さんが喜びそうなシチュエーションでもありますね)、とても西澤さんらしい作品。でもね、密室物を書くためには、密室を作り出すための状況を考えるというのが、まず最初の作業なんだろうとは思うんですが... これはあまりにも強引すぎるのでは。作中に登場する某ミステリ作品に対するオマージュだとしても、ちょっとツラいものがあるなあ。

でも、タックシリーズだけでなく、こっちのシリーズにも闇の部分があったはずなんですけど、あれは一体どうなったんでしょう。この作品では、全然気配すら匂わせてもいないし、前作も確か同じような感じだったかと。確かに、そこを書いてしまえばシリーズが終わってしまうのかもしれませんが... そろそろそちらの進展も気になるところです。その闇があるからこそ一層魅力的なんですしね。(講談社ノベルス)


+シリーズ既刊の感想+
「幻惑密室」「実況中死」「念力密室!」「夢幻巡礼」「転・送・密・室」「人形幻戯」......ブログには感想がないので、よろしければLivreへどうぞ
「生贄を抱く夜」西澤保彦
「ソフトタッチ・オペレーション」西澤保彦

+既読の西澤保彦作品の感想+
「方舟は冬の国へ」西澤保彦
「腕貫探偵 市民サーヴィス課出張所事件簿」西澤保彦
「フェティッシュ」西澤保彦
「キス」西澤保彦
「春の魔法のおすそわけ」西澤保彦
Livreに、これ以前の全作品の感想があります)

| | commentaire(2) | trackback(1)

Trackbacks(1)

「ソフトタッチ・オペレーション」西澤保彦 へのトラックバック一覧:

URL TrackBack de cette note:

昨年末から運良く西澤保彦の「チョーモンイン・シリーズ」を読んでました。 しかし、「人形幻戯」と「生贄を抱く夜」の2冊は、ちょっと物足りなかった。 理由は、この... » Lire la suite

Commentaires(2)

読み終わりましたので、トラックバックいたします~。

そう。闇の部分というか、神麻さんに敵対する存在があったような(あれ?オレ、未読か?)。

で、思うに、長編で本筋を展開させ、短編はサイドストーリーかな と。
しかし、主役達に語らせると、本筋に触れない訳にいかないので、第三者目線のストーリーになるのかな。

トラックバック、ありがとうございます~。

あ、闇の部分ね、「夢幻巡礼」だったと思うんですよ。
で、それは確か能解警部絡みだったのではないかと…
読んでからかなり時間が経ってしまったので、かなり薄れてしまったのですが。
…あれ、神麻さんに敵対する存在もありましたっけ?(すっかり忘れてるー^^;)

そろそろ長編も読みたいですねえ。

コメントする(要JavaScript)

Note


MAIL FORMBBS

購読する ATOM


Powerd by MovableType4.24-ja
Copyright 2004-2011 四季. All rights reserved.