「グレイ・ラビットのおはなし」アリソン・アトリー

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森のはずれの小さな家に住んでいたのは、野ウサギのヘアとリスのスキレルと、小さな灰色ウサギのグレイ・ラビット。しかしヘアはうぬぼれ屋、スキレルはいばり屋で、家の中のことは全て優しいグレイ・ラビットに押し付けていました。そんなある日、森にイタチがやって来たという噂が流れ、ヘアとスキレルは震え上がります。

アリソン・アトリーも下のカニグズバーグ同様、全作品読みたいと思っている作家さん。動物物は正直得意ではないので、あまり期待してなかったんですけど、これはなかなか良かったですー。予想しなかった深みがあるというか何というか、子供向けの本なんですけど、大人になった今読んでも意外と楽しめちゃいました。ここに収められているのは「スキレルとヘアとグレイ・ラビット」「どのようにして、グレイ・ラビットは、しっぽをとりもどしたか」「ヘアの大冒険」「ハリネズミのファジー坊やのおはなし」の4編。

グレイ・ラビットの同居人のヘアやスキレルは、悪い動物たちではないんですけど、日常のことは全部グレイ・ラビットに押し付けて、自分たちは3食昼寝付的な毎日を送ってます。ヘアは朝ごはんがレタスだけなのにむくれてるし、スキレルは自分の牛乳が届いてないことに文句を言うだけ。そして気軽に頼んだ用事がまたグレイ・ラビットを危ない目にあわせることになっちゃうんですよね。読み始めた時は2匹のわがままぶりが鼻につくし、グレイ・ラビットのお人よしぶりも「なんだかなあ」って感じ。
でもそんな2匹のことがグレイ・ラビットは大好き。どんな用事でもこなしてしまうし、2匹がピンチの時は助けに駆けつけます。そして1編目の最後で、実はグレイ・ラビットがただのお人よしじゃなかったことが分かってびっくり。実は器の大きさが全然違ってたんですね! それが分かってからは、俄然面白くなっちゃいました。
この2匹も、グレイ・ラビットに助けられてからは、心を入れ替えてがんばることになります。もちろん生まれながらの性格や長年の習慣はなかなか直らないんですけどね。「どのようにして、グレイ・ラビットは、しっぽをとりもどしたか」でスキレルが取った勇敢な行動にはもうびっくりだし、「ヘアの大冒険」では、ヘアの思い切った行動力に喜ぶグレイ・ラビットにこちらまで嬉しくなっちゃう。グレイ・ラビットの視線はまるで2人のやんちゃな子供を見守るお母さんのようで、包み込むような暖かさがまた素敵でした。(岩波少年文庫)


+既読のアリソン・アトリー作品の感想+
「西風のくれた鍵」「氷の花たば」アリソン・アトリー
「グレイ・ラビットのおはなし」アリソン・アトリー

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