「七王国の玉座」全5巻 ジョージ・R・R・マーティン

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ロバート・バラシオンとエダード・スタークが、狂王・エリス・ターガリエン2世を討ち、ロバートが七王国の玉座について9年。エダードが領主として暮らす北の地・ウィンターフェルを、ロバートが訪れます。その目的は、エダードを「王の手」に任命すること。彼らの第2の父親であり、「王の手」でもあったジョン・アリンが急死し、その後任として選ばれたのです。気が進まないエダード。しかし丁度ジョン・アリンの死の疑惑に関する極秘文書が届いたこともあり、エダードは陰謀渦巻く王都・キングズランディングへと向かうことに。

以前からBOOKS AND DAYS のnine さんにオススメされていた本。「氷と炎の歌」の第1部です。ハヤカワ文庫SFに入ってるので、最初ちょっと躊躇ったんですけど、全然SFじゃありませんでした。これは完璧ファンタジーでしょ...! それがなんでSFの方に入ったかといえば、ジョージ・R・R・マーティンという人が元々SF作家さんで、これまでの作品がSF文庫の方に入ってるからなのかな? パトリシア・A・マキリップの「ムーンフラッシュ」「ムーンドリーム」が完璧にSF作品なのに、FT文庫の方に入ってるのと逆パターンで。

ということで、ジャンルとしては私の大好きな異世界ファンタジーなんですが、いやあ、これが凄かった。読み始めてまず驚いたのは、視点がどんどん移り変わっていくこと。8人の主要な人物の視点から描かれていくんです。でも、普段ならそれだけ視点がめまぐるしく変わってしまったら、なかなか感情移入できないところなのに、この作品は全然違うんです。語り手それぞれに引き込まれちゃう。しかも8人の視点から一体何人の人生が描き出されてるのかと思ってしまうほど、様々な人間の運命が複雑に絡み合っていくのが凄い。この作品はきっと、誰が主人公って決まってなくて、読み手が気に入った人物が主人公なんでしょうね。はっきり悪役の人もいるんですけど、敵なのか味方なのか分からない人も沢山いて、何が起きるか分からないし、舞台となる世界もとても魅力的。もう一気に読んでしまいました。
このシリーズは全部で7部作になるようで、日本では第2部「王狼たちの戦旗」と第3部「剣嵐の大地」がハードカバーで刊行されてるようです。文庫で全て読めるのはいつの日か... って感じですけど、続きがとっても楽しみ。この「七王国の玉座」は、きっとこの壮大な歴史絵巻のほんの序章なんでしょうね。

...でもハードカバーでは上下巻の作品を文庫では全5巻にしてしまうって、あまりに小分けしすぎなのでは。それぞれの巻の後ろに詳細な登場人物表と索引が載ってるんですけど、それに30ページ以上使ってるんですよ! まだページがあると思って読んでると、あれ、もう終わり? 状態。それがちょっと物足りなーい。せいぜい全3巻で十分だと思うけどなあ。(ハヤカワ文庫SF)


+シリーズ既刊の感想+
「七王国の玉座」全5巻 ジョージ・R・R・マーティン
「王狼たちの戦旗」全5巻 ジョージ・R・R・マーティン

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Commentaires(2)

四季さん読まれたんですね!
気に入られたようでよかったよかった(^ ^)
ほんっとに面白いんですよね~。
世界観もすばらしいし、登場人物それぞれに長所も短所も描かれて、単にいい人・悪い人で終わらない人物造形も巧みで引き込まれちゃいます。

>まだページがあると思って読んでると、あれ、もう終わり? 状態。

納得!登場人物表はあったほうがいいんですけど、そこはもっと省スペースでいいと思います。

実在の国の実在の人物の話かと思っちゃうほど、リアルでしたね~。
ファンタジーとは言っても魔法使いなんて出てこないし、歴史物と言った方が相応しい雰囲気かも。
いやあ、面白かったです。オススメ下さって感謝!

登場人物表は助かるんですけど、5巻全部につける必要はあるのでしょうかー。
1冊ずつがあんまり分厚いと手に取るのを躊躇ったりもしますが、実際にはもう少し分厚い方が読みやすい気も…
程よい分厚さでお願いしたいですね。って、その「程よい」が難しい?(笑)

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