「霜のなかの顔」ジョン・ベレアーズ

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ある8月の暑苦しい日のこと。背が高くて痩せっぽちで、みすぼらしい髭を生やした魔法使い・プロスペロは、漠然とした不安感を感じていました。何かがやって来るのは分かるのですが、それが何なのか分からないのです。その日の夜、プロスペロの家を訪れたのは、親友の魔法使い・ロジャー・ベーコン。翌日、家が見知らぬ男たちに包囲されているのに気づいた2人は、隠し扉から脱出することに。

プロスペロという名前は、シェイクスピアの「あらし」に登場する魔法使いの名前と一緒。わざわざ別人だという断ってありますけどね。でもロジャー・ベーコンは、13世紀のイギリスの哲学者でありカトリック司祭でもあるロジャー・ベーコンみたいです。
この作品で何が一番楽しいかといえば、昔ながらの童話に出てくる魔法使いらしい家が描かれていること。プロスペロの二階建ての大きな家は、「骨董屋の悪夢にでてきそうな」滑稽な安ぴか物でいっぱい。こういう部分は、作者も楽しんで書いてるんでしょうねー。私が一番気に入ったのは、プロスペロが旅先で使う、普段は小さな銀の嗅ぎタバコ入れの中に入っているヒマワリの形の灯りでした。
でもそういう部分は楽しいんだけど、基本的に話の展開にはあまり関係ないし、しかもその展開自体、私にはどうも掴みにくかったです。あんまり物語に入り込めないまま終わってしまいました...。これは本当はとても面白い作品で、実は私に分からなかっただけなのかしら?なんて思いつつ読み終えるのって、イヤですねえ。あ、でもこの作品、作者はアメリカ人なんですが、アメリカというよりもイギリス的なユーモアのある作品なんですよね。もしかしたらそれが合わなかったのかもしれません。イギリスの作品は基本的に好きなんですが、イギリス人のユーモアって、あまりピンと来ないことが多いような気が...。(嗚呼)(ハヤカワ文庫FT)

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