「薔薇の荘園」トマス・バーネット・スワン

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紀元前8世紀、ローマを建国したロムルスとその双子の弟・レムスを回想する「火の鳥はどこに」、紀元前5世紀のペルシャで、子供が生まれないために、幽鬼(ジン)疑惑をかけられて追放されたペルシャのヴァシチ王妃と、王妃を追いかけた小人のイアニスコスの物語「ヴァシチ」、13世紀のイギリスを舞台に、2人の少年と1人の少女の冒険譚を描いた「薔薇の荘園」の3編。

トマス・バーネット・スワンは元々詩人なのだそうで、どれも詩人らしい叙情性に満ちた美しい作品でした! れっきとした史実を背景にしながらも、半人半獣のファウニ(フォーン?)や、木の精(ハマドリュアス)、ユニコーン、幽鬼(ジン)、マンドレイクといった神話的な存在が登場して幻想味たっぷり。こういうの好きだなあ。あ、もちろん、いかに幻想的な舞台背景ではあっても、史実の裏側を書いているようでも、そこに描いているのは人間そのものでしたけどね。
3編の中で一番気に入ったのは、ペルシャを舞台にした「ヴァシチ」。これはゾロアスター教の光明神アフラ・マズダと暗黒神アーリマンが基礎となった、光と闇の戦いの物語。ペルシャといえば、以前「王書」は読んだんですが(記事)、これはペルシャがゾロアスター教からイスラム教に変わった後に書かれた詩なんですよね。ゾロアスター教に関して、あまり知識がないのがとっても残念。クセルセス王のギリシャ遠征のことも、もっと知ってたらもっと楽しめただろうな。そちら方面の本も探してみなくてはー。(ハヤカワ文庫SF)


+既読のトマス・バーネット・スワン作品の感想+
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「ミノタウロスの森」「幻獣の森」トマス・バーネット・スワン

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