「リトル・カントリー」上下 チャールズ・デ・リント

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バグパイプ奏者のジェーニー・リトルは、祖父の家の屋根裏部屋で、祖父の旧友であり、今は亡き作家のウィリアム・ダンソーンの未発表の小説本を見つけます。そのタイトルは、「リトル・カントリー」。限定発行一部のみという表記のある羊皮紙の本には、祖父に宛てて、この本は絶対に手放してはならない、そして何があろうとも絶対に公表してはならないという手紙がついていました。元々ダンソーンの大ファンだったジェーニーは、屋根裏部屋に座ったまま、その話を読み始めます。しかしジェーニーがその本を読み始めたことによって、何かが動き始めたのです。ジェーニーの周囲に妙な人々が出没し始めます。

隠されていた本を見つけた途端、謎の秘密結社が暗躍し始める現実世界の物語は、ミステリアスなサスペンス風。魔法で小人にされてしまった少女が仲間と一緒に魔女と戦うという、ダンソーンが書いた本の中の世界は、魔女と魔法のファンタジー。この2つの世界が交互に描かれていくんですが、そのどっちもが面白い! 読み始めた途端、ぐいぐいと引き込まれてしまいました。舞台であるイギリスのコーンウォールもすごく魅力的に描かれてるんです。で、てっきりイギリスの作家さんなのかと思ったら、カナダ在住のオランダ人と分かってビックリ。でもチャールズ・デ・リントは元々作家である以前にケルト音楽奏者なのだそうで、納得。何度も訪れてるんでしょうね。音楽家だったなんて。道理で演奏シーンがリアルに楽しそうなわけだ!(巻末には、主人公の作曲した曲の譜面までついてました)
そしてこの作品で面白いのは、ジェーニーとその祖父、そしてジェーニーの友人2人が、同じ本で違う物語を読んでいるということ。たとえ同時に文字を追っていたとしても、それぞれに読んでいる物語はまるで違うというところなんです。ジェーニーが読んでるのはファンタジーだけど、他の3人が読んでるのはそれぞれ、場所的な設定はそのままだけど、冒険物だったり、恋愛物だったり。作中にはジェーニーの読んだ物語しか載っていないのですが、他の3人の読んだ物語も読みたくなってしまいました。
ただ、肝心の主人公のジェーニーがあまり好きになれなかったのが残念... これほど癇癪持ちだと周囲も大変でしょうね。悪役の女性の方がよっぽど可愛く感じられてしまいました。(苦笑)(創元推理文庫)


+既読のチャールズ・デ・リント作品の感想+
「リトル・カントリー」上下 チャールズ・デ・リント
「ジャッキー、巨人を退治する!」チャールズ・デ・リント

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Commentaires(2)

初めまして☆

この本、大好きです!
物語の中の物語も面白いなんて
一粒で二度美味しい感じですよね 笑。
でも読み始めたら止まらないので大変です。
結構、長いですし 笑。

のりぞうさん、はじめまして! コメントありがとうございます。

「リトル・カントリー」、いいですねー。こんなに面白い作品とは思ってませんでした。
作中作だけでも読み応えがありますものね。確かに一粒で二度美味しかったです。^^
他の3人が読んだ話もほんと気になりますー。
とは言っても、これ以上入れるわけにもいかないし… 今でも十分長いですものね。(笑)

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