「夜は短し歩けよ乙女」森見登美彦

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5月の終わり。大学のクラブのOBの結婚パーティに出席した「私」は、ひそかに想いを寄せる後輩の乙女が二次会に出ないのを見て、その後をつけていき...という「夜は短し歩けよ乙女」、以下「深海魚たち」「ご都合主義者かく語りき」「魔風邪恋風邪」といった連作短編集。

クラブの後輩である黒髪の乙女に一目惚れした冴えない大学生が、「なるべく彼女の目にとまる作戦」、略して「ナカメ作戦」を駆使しつつ、ひたすら彼女を追いかけるという話。要するにストーカー一歩手前の話です。(なんて書くと身も蓋もないけど...)
先輩のことなど一顧だにしない乙女に自分の存在を認識させるべく、彼は悪戦苦闘するんですけど、当の乙女はどこ吹く風。次から次へと「オモチロイ」ことに興味を持ってふらふらと行ってしまうんですねー。そしてその黒髪の乙女が実はすんごい酒豪で、相当の天然ボケ... というよりもむしろ、あまりにも純真無垢なので楽しいのです。他方、追いかける先輩大学生は妄想炸裂だし、2人の周囲には奇怪至極としか言いようのない強烈な個性の持ち主がこれでもかっていうほどいっぱい。レトロな語り口も相まって、こんな摩訶不思議な空間が生まれるわけですね。(笑)

この黒髪の乙女も先輩も名前が出てこないんですね。感想を書きにくいったらありゃしないんですが、それがまたポイントのような気がするー。そして彼女のお姉さんがまた味のある人物のようで、冒頭で彼女に「おともだちパンチ」なんてものを伝授したことが書かれてるんですけど、これだけでも掴みはオッケー。このお姉さんの話もぜひ読んでみたい! 一体どんな姉妹なんでしょう? おともだちパンチ、思わず自分でも手を握って確かめてしまいましたよ。(笑)(角川書店)


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「夜は短し歩けよ乙女」森見登美彦

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Commentaires(3)

こんにちは。
「おともだちパンチ」で本気で殴ると
親指の骨が折れるそうです。
くれぐれもちょっと手加減して殴るよう(誰を?)
お気をつけください。

お久しぶりです。

先日久しぶりに新京極をぶらついていたら
「電気ブラン」の看板を掲げたお店を発見しました。
「偽電気ブラン」もどこかにあるのかしらん…。

残念ながらお姉さんの話は今は出ていませんが、学祭に出ていた濃ゆい人々は一部
「新釈 走れメロス」に出ていました。
相変わらずのテンションですねー。

>木曽さん
ええっ、親指の骨が折れちゃうんですか! それはキケン。
そんなことにならないためにも、あくまでもおともだちパンチとして使う必要があるんですね。
なるほど。その時は心します。(え。)


>鴻唯さん
わー、新京極で電気ブランが飲めるんですか?
いや、この作品を読んでから、久々に電気ブランが飲みたくて… でも神谷バーなんて簡単に行けないし。
新京極のは本物…? それこそが「偽」なんてことは… なんて書いたら、そのお店に失礼ですね。^^;
でも「偽」も美味しそうですよね。
口に含むたびに花が咲くの、体験してみたいです。

「新釈 走れメロス」ですか。パンツ総長とか、メロスの話に似合いそうですね。(笑)

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