「ケルトの神話・伝説」フランク・ディレイニー

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ジャーナリストであり、ケルトの足跡を辿るBBCのドキュメンタリー番組(DVDが出てました)では案内役を務めたこともあるというフランク・ディレイニーによる、ケルト神話と伝説の再話。冒頭の「ケルト伝説への誘い」ではケルト文化に関する歴史的概観、ケルトの装飾品や武器、食べ物、饗宴、詩人、ケルト神話と他の地方の神話との比較が語られ、その後に19編の伝承が収められています。「アイルランドの伝説」「<牛捕り伝説>の白眉」「ウェールズの伝説」「<アーサー王伝説>の系譜」という4章構成。

第1章の「アイルランドの伝説」は、トゥアハ・デ・ダナン神話、アルスター伝説、フィアナ伝説など、いわゆるアイルランドの神話の物語で、2章「<牛捕り伝説>の白眉」は、アルスター伝説の中からクーフリンの牛捕り伝説だけを取り上げたもの。第3章の「ウェールズの伝説」はマビノギオンの物語群、第4章「<アーサー王伝説>の系譜」で取り上げられているのは、トリスタンとイズーの物語。
なんで牛捕り伝説だけが独立した1章になってるのか不明だし(本来なら第1章のアルスター伝説に含まれるはず)、11編あるマビノギオンの物語のうち2編はフランク・ディレイニーの好みに合わないからと外されていたり、アーサー王伝説の中で取り上げられているのはトリスタンとイズーの物語だけだったり、しかも話の展開・結末が違う部分もあったりして(訳者の鶴岡真弓さんの言う「違うバージョン」なんでしょうけど)、全体的に著者のフランク・ディレイニーの趣味に左右されてるなあという感じがしましたが、読みやすくて面白かったです。以前、井村君江さんの「ケルトの神話 女神と英雄と妖精と」を読んだ時は、どうも文章との相性が良くなくて、全部読み通すのに苦労した覚えがあるんですよね。(井村さんの他の本はそんなことないので、多分その本が元々は子供用の神話全集の中の1冊として書かれたからなのではないかと思います...) でも、こちらの方は全然そんなこともなくて、段違いに面白かったです! もちろん、その頃に比べると知識が増えているというのもあるとは思いますけどね。丁度ケルト神話を改めて読み返したいと思っていたところなので、いい本に当たって良かったです。読み物として面白いので、入門編としてオススメの本かと♪(創元社)

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