「サルカンドラ」C.S.ルイス

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半年前に結婚して以来、すれ違いがちな生活を送っているジェーンとマーク。その日もマークは大学の会議で遅くなるはずで、そう考えた途端、ジェーンは憂鬱になります。そして、その日の朝刊に載っている写真を見た時にジェーンが思い出したのは、その前の晩の夢でした。それは外国人らしい男とが四角い小部屋で来客者と話しているうちに、いきなり来客者が男の首をを取り外したという夢と、数人の男が墓地のような所から老人の死骸を掘り出すという夢。夢の中で首を取り外されていたのは、ギロチン処刑されたアラブ系の科学者・アルカサンだったのです。一方、マークは有力者であるフィーヴァーストーン卿に能力を認められ、国立統合実験機関NICEへの就職を提示されて舞い上がっていました。

C.S.ルイスのSF3部作、3作目。完結編です。
1冊目では火星へ、2冊目では金星へと行ったランサムなんですが、この3冊目ではなかなか登場しないんですよね。こちらの話の中心となっているのは、マークとジェーン・スタドック夫妻。しかもこの2人が敵味方となっているそれぞれの組織から勧誘されることになります。今まではSF3部作とは言っても、どちらかといえばファンタジーっぽかったんですが、この3作目には他の惑星への旅がないというのに、とてもSFらしい作品になってました。もちろんキリスト教的部分も健在ですが。
今までの火星や金星の描写がとても好きだったので、今回は他の惑星への旅がなくて、すごく残念。地球が舞台となった途端、どうも現実的になり過ぎてしまったというか何というか、全然雰囲気が違うんですよねえ。もちろんこれまでの話の流れからいけば、最後は地球で締めくくるというのはすごく順当だと思うんですが...。アーサー王伝説との絡みなんかもあるし、終盤になるとすごく神秘的な場面もあったりするんですが、どうも全体的にサスペンス小説になってしまったような感じで、私には前2冊の方がずっと面白かったです。一般的には、これが一番読みやすいかもしれないな、とも思うんですけどね。(ちくま文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「マラカンドラ」「ペレランドラ」C.S.ルイス
「サルカンドラ」C.S.ルイス

+既読のC.S.ルイス作品の感想+
「顔を持つまで 王女プシケーと姉オリュアルの愛の神話」C.S.ルイス
「悪魔の手紙」C.S.ルイス
「喜びのおとずれ C.S.ルイス自叙伝」C.S.ルイス
「カスピアン王子のつのぶえ」他 C.S.ルイス

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