「土の褥に眠る者」「復活のヴェヌス」タニス・リー

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墓職人ギルドの親方となったバルトロメが幼い頃に聞いたのは、ヴェヌスの名門貴族のスコルピア家とバルバロン家の確執の物語。両家はこの100年ほど反目しあっており、14年ほど前にも身の毛のよだつような事件があったのです。それは、婚約者のいたスコルピオ家の14歳のメラルダが、17歳の画工・ロレンツォと駆け落ちをしようとした事件。メラルダとロレンツォは、メラルダの侍女の密告によって宿敵・アンドレア・バルバロンに捕えられて、その婚約者に引き渡され、結局2人とも命を落とすことになったのです。それから24年後、アンドレア・バルバロンと5歳になるその娘・ベアトリクサの前に見知らぬ少年が現れて... という「土の褥に眠る者」と、シリーズ完結編の「復活のヴェヌス」。

「ヴェヌスの秘録」の3作目と4作目。1巻と2巻は、まあまあ... といったところだったんですが、3巻目の「土の褥に眠る者」は面白かった! 最初の方は「ロミオとジュリエット」みたいな感じなんですけど、もっとずっと複雑。そもそもタニス・リー版「ロミオとジュリエット」といえば、「影に歌えば」という作品もありますしね。これは「ロミオとジュリエット」だけで終わるのではなく、輪廻転生する魂の物語ともなっていました。とてもロマンティック。登場人物もそれぞれに魅力的だったし(特にベアトリクサ)、2巻のエピソードとも繋がっていたし、チェーザレ・ボルジアやその妹のルクレチアらしき人物も登場して、パラレルワールドらしさが濃く感じられるのも良かったです。
でも4巻の「復活のヴェヌス」は...。これまでの3冊で、17世紀のヴェヌス→中世のヴェヌス→ルネサンス期のヴェヌスと来て、今度はなんと未来に飛ぶんですけど... 今ひとつ物語の締めくくりらしく感じられなかったな。1巻とは密接に結び付いてるんですけど、2巻3巻はまるで無視されていたところも残念だったし。観念的に好きな部分はあったんだけど、話としてはあんまり面白く感じられませんでした。残念。(産業編集センター)


+シリーズ既刊の感想+
「水底の仮面」「炎の聖少女」タニス・リー
「土の褥に眠る者」「復活のヴェヌス」タニス・リー

+既読のタニス・リー作品の感想+
「闇の公子」タニス・リー
「死の王」タニス・リー
「タマスターラー」タニス・リー
「ドラゴン探索号の冒険」タニス・リー
「白馬の王子」タニス・リー
「惑乱の公子」タニス・リー
「熱夢の女王」上下 タニス・リー
「ゴルゴン 幻獣夜話」タニス・リー
「血のごとく赤く」タニス・リー
「バイティング・ザ・サン」タニス・リー
「鏡の森」タニス・リー
「黄金の魔獣」タニス・リー
「幻魔の虜囚」タニス・リー
「幻獣の書」「堕ちたる者の書」タニス・リー
「月と太陽の魔道師」タニス・リー
「冬物語」「闇の城」タニス・リー
「銀色の恋人」タニス・リー
「妖魔の戯れ」タニス・リー
留守中に読んだ本(18冊)(「ウルフタワー」の感想)
「影に歌えば」「死霊の都」タニス・リー
「パイレーティカ 女海賊アートの冒険」タニス・リー
「銀色の愛ふたたび」タニス・リー
「悪魔の薔薇」タニス・リー

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