「密偵ファルコ 亡者を哀れむ詩」「密偵ファルコ 疑惑の王宮建設」リンゼイ・デイヴィス

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紀元74年夏。ファルコが元執政官のルティリウス・ガッリクスに誘われて開いた合同の詩の朗読会は、皇帝の次男・ドミティアヌス・カエサルも臨席し、大成功のうちに終わります。その翌日、ファルコの元へやって来たのは、「黄金の馬」出版工房の経営者のエウスケモン。オーナーのクリューシップスがファルコの詩を気に入ったので、出版しないかと言ってきたのです。しかし翌日、ファルコが出版工房を訪ねた直後、クリューシップスは何者かに殺されて... という「亡者を哀れむ詩」と、ブリタニア王・トギドゥブヌスの宮殿の建設に不正があるらしいと聞きつけた皇帝がファルコに現地調査を命じ、ヘレナやその2人の弟らと共にブリタニアへと行くことになる「疑惑の王宮建設」。

ファルコシリーズの12作目と13作目。
このシリーズは、ファルコがローマ市内で事件を解決するか、皇帝の命令で外国に遠征するか、大体どっちかのパターンなんですけど、やっぱり外国での話の方が基本的に面白いです。特にブリタニア! 1巻以来! ということで、13作目の「疑惑の王宮建設」に思わず食いついてしまいます。なんでローマ皇帝がブリタニア王の宮殿建設に口を挟むかといえば、この建設資金がローマ皇帝から出てるから。そしてなんで万年赤字状態のローマ皇帝ウェスパシアヌスがブリタニア王の宮殿なんか建てるかといえば、ブリタニア王とウェスパシアヌスは、お互いに今の地位を得る前からの知り合いで、ウェスパシアヌスが帝位につくにあたって、ブリタニア王の尽力が大きかったから。ということのようです。建築士や測量士、国内外の労働者をまとめる監督たち、造園師、石工、モザイク師、フレスコ画家、配管技師... 色んな人が働いてる宮殿建設場面がなんか楽しくて好き~。ヘレナの2人の弟も出てくるし~。(ユスティヌスは私の中ですっかり株が落ちてしまって、アエリアヌスの方が不器用ながらも可愛くなってきてるんですが... やっぱりユスティヌスにも早く挽回して欲しい!) 本当は「亡者を哀れむ詩」では古代ローマの出版業界なんてものが登場して、色んな作家の話が出てきて、こちらも楽しいはずなんですけどね... 事件がちょっと小粒すぎたかも。

ファルコシリーズの邦訳は、現在14冊まで。私が読んでるのは全部借り物で、14冊目まで借りてるかと思い込んでたんですが、手元には13冊目までしかありませんでしたー。あと1冊も借りてこなくっちゃ。(光文社文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「密偵ファルコ 白銀の誓い」「密偵ファルコ 青銅の翳り」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 錆色の女神」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 鋼鉄の軍神」「密偵ファルコ 海神の黄金」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 砂漠の守護神」「密偵ファルコ 新たな旅立ち」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ オリーブの真実」「密偵ファルコ 水路の連続殺人」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 獅子の目覚め」「密偵ファルコ 聖なる灯を守れ」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 亡者を哀れむ詩」「密偵ファルコ 疑惑の王宮建設」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 娘に語る神話」「密偵ファルコ 一人きりの法廷」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 地中海の海賊」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 最後の神託」リンゼイ・デイヴィス

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Commentaires(2)

四季さん、こんにちは
「密偵ファルコ」シリーズもかなりの分量になりましたね。
ローマ市内を舞台にしたものと、属州編(?)とでちがった雰囲気があって楽しいです。
このブリタニア出張も因縁の土地だけあって楽しめました。しかも実際に遺跡がのこっている宮殿を舞台にしているんですよね。
もちろんファルコたちがいたはずはないんですけど、このあたりの創作は作者さんうまいなーと思いました。
このシリーズ、感想を書くのをさぼったままなのでちゃんと書かなきゃ(笑)

nyuさん、こんにちは!
ほんと、このシリーズは楽しいですね~。
ファルコやヘレナなんて架空の人物のはずなのに、私の中ではすっかり実在の人物扱い…
というか、架空の部分と現実の部分の組み合わせ方が、とてもうまいですよね。
そうそう、宮殿の扱いにしても♪
あと、水道の話のところで出てきた実在の執政官なんかも、すごくうまいなあと感心しました。
高校時代にこの作品を読んでいれば、この辺りの歴史はばっちりだったのになあ…(笑)

そうですよ、nyuさんの感想がなくて、すごくさびしかったんですよー。
と思ったら、1巻目の感想がアップされてるではないですか!
またゆっくり拝見しに伺いますね。^^

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